今月のテーマは「数を伸ばすメーター両ダンゴ」。埼玉県さいたま市にある武蔵の池での実釣を交えながら、この釣りのキーポイントをひも解いてみよう。今回はエサについて。魚を寄せながら釣り込むが両ダンゴの基本であるなら、それなりのブレンドが必要だ。しかもメーターの場合は、それに比重という要素が加わるのを忘れてはならない。
TSURINEWS編集部
2018年6月25日
ヘラブナ釣り 淡水の釣り
キーポイントはネバリと比重
今回はメーター両ダンゴのエサについて考えてみよう。
戸張 誠
「まず押さえておきたいキーポイントはネバリと比重です。これがクリアできて、はじめて開きの要素を加えます。始めからバラける方向にしないことですね」
ネバリでエサの芯を作って、なおかつ軽くするわけですね?
戸張 誠
「はい。高活性を前提にした釣り方なのですから、開く方向への調整はあとからで構いません。それよりもエサ持ちとタナに合ったエサの比重。この2点をクリアできれば、さほど難しいことはありません」
エサは練ることでネバリはでますが、それではダメなのでしょうか?
戸張 誠
「超高活性なら徹底的に練る調整で決まることはあります。しかし練って目詰まりしたエサでは魚の反応は悪くなるので、なるべくなら避けたいところですね」
となると練らずに芯残りするエサが必要になると?
戸張 誠
「はい。これらの条件をクリアするベースエサが必要です」
オススメ
戸張さんのオススメは?
戸張 誠
「『
カルネバ/マルキユー』です。例えば粉4に対して水1の割合でブレンドするなら、カルネバを1または1.5程度の比率でブレンドすると芯残りするエサを簡単に作れます。しかも
軽く押し練りする程度で、さらにエサ持ちがよくなりますので、ナジミ幅のコントロールがしやすいエサに仕上がるはずです」
実釣時のブレンドエサ。
浅ダナに向いているガッテンもありますが?
戸張 誠
「
ネバリだけで比較するならカルネバの方がよりハリ持ちのいいエサを作れます。『ガッテン/マルキユー』はネバリはありますが、硬い麸をブレンドしているので、ある程度のバラケ性がありますから。それに集魚剤が多く含まれています。対してカルネバは、商品名のとおりに
軽さとネバリが最大の特徴です」
ハリ付けも重要だ。
実釣ではカルネバ1+凄麩2+ガッテン1+水1のブレンドでした。凄麩が2になった理由は?
戸張 誠
「ガッテン2にするほどの集魚性が必要ないと感じたのもありますが、『
凄麩/マルキユー』の適度なバラケ性を必要と感じたからだと思います。上記3種の中でしたら凄麩がもっともバラケ性がいいエサになりますから」
カルネバ1.5にするほどのネバリは必要なかったとも言えますね?
戸張 誠
「そういうことです。カルネバを1以上入れるケースはよほどの高活性か本命以外の魚、例えばジャミなどが多くエサ持ち向上を図りたいが練りたくないと感じた時でしょう。時にはバラけないと、トップがナジみにくい場面があります」
この3種があれば大抵の釣り場で通用しますか?
戸張 誠
「はい。付け加えるならこれらに『
バラケマッハ/マルキユー』と『
ダンゴの底釣り夏/マルキユー』があれば完璧でしょう」
バラケマッハに求めるのはバラケ性なのは分かりますが、ダンゴの底釣り夏はどのようなシーンで使うのですか?
戸張 誠
「メーターダナであっても、超高活性時はダンゴの底釣り夏の比重が必要になる場面があります。練らずに素材の重さでタナにエサを届けないとアタリがでない時です。年に数回はそういう場面に遭遇します。エサバッグに常備入れておくと安心ですね」
つまりカルネバ、ガッテン、凄麩、バラケマッハ、ダンゴの底釣り夏。この5種を用意しておけば、どこでも対応可能ということですね。
戸張 誠
「はい」
<戸張 誠/TSURINEWS編>
【数を伸ばすメーター両ダンゴ①】から読む
この記事は『週刊へらニュース』2018年5月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。