磯のフカセ釣りではグレの釣果が上向いてきている。梅雨時期のグレは食い活発で数釣れるのが特長。初心者の入門にももってこいなので、ぜひ参考にしてほしい。解説はこの釣りの名手・前西喜弘さん。梅雨グレ攻略のいろはをチェックしよう!
梅雨グレ概要
大海原にポツンと岩肌を見せる磯場に渡礁し、刻々とかわる潮流、風向きなどの自然環境をときには上手に利用し、また邪魔をされながら、まきエサを武器にグレの摂餌(せつじ)行動を想像しながら、ハリに付いたさしエサを食わせるのがフカセ釣りである。
ターゲットであるグレは、ハリに掛ると一目散に沈み根や磯際に逃げ込もうと鋭い引きをみせる。
その鋭敏な引き、タモ中に収めた時の何ともいえない歓び!私もこれにハマってアッと言う間に30年が経ってしまった。
グレ釣りのシーズンは11月から4月後半くらいまでの水温下降期に産卵を控えた魚を狙う「寒グレ釣り!」
5月から初夏の梅雨時期にかけて産卵後活性を取り戻した魚を狙う「梅雨グレ釣り!」の、2シーズンに分けられる。
低水温期にじっくり大型グレを狙うイメージの寒グレに対し、梅雨グレは上昇過程の水温のなかを釣る。
高活性で、産卵後の荒食いを見せるなど、パターンにさえハマれば数釣りの時期ともいえる。
梅雨グレ特有の強烈かつシャープな引きは、存分に釣り人を楽しませてくれるだろう。
タックル紹介
続いてタックルだが、梅雨グレは高活性なグレをテンポよく狙っていかなければならないので、必然的に仕掛けの振り込み回数も増える。
【サオ】
操作性重視で、私は片手で楽に扱える1~1.5号の4.7~5.0mの磯ザオを好んで使う。
【リールとライン】
リールはレバーブレーキ付きのスピニングを使用し、ラインは1.5~2号を使用。
余談だが雨が降るとサオへのラインのベタつきは避けられない。
ラインの号数を上げてやることでいくらか解消されることを知っておいてほしい。
【ウキとハリ】
ウキは、この時期はM~Lサイズの00号~B負荷を多用する。
ハリは6号を基準に食い渋れば小さく、そうでなければ大きくといった具合に、できるだけ細軸の、さしエサのオキアミが身崩れしないエサ持ちのいいハリを好んで使っている。
エサ取りについばまれてもさしエサが残る時間が増えれば、それだけ高活性なグレの目にとまり、横取りしにくることがあるためだ。
また、ハリが軽いと沈下速度も遅くなり、浅ダナではまきエサと同調させやすいメリットもある。
【ハリス】
ハリスだが、これはできる限り太くしたい。
小型グレの下層には大型グレが高確率で潜んでいる。
またポイントによっては尾長グレもターゲットになってくるだろう!
2号ハリスを中心に2.5号、下限は細くても1.5号まででいいと考えている。
【エサ】
続いてまきエサだが、夜明けも早く釣り時間も長くなることと、エサ取りも多いことを踏まえ、寒グレ期より多めに準備しよう。
ちなみに私は生オキアミ15kgに配合材を3袋ほど入れて準備している。
ポイント選び
続いて梅雨グレのポイント選びだが、水深はサオ2本までの比較的浅く、磯際がオーバーハングしている釣り座が狙い目となる。
例えばゴロタ石が点在、海溝や沈み根が多いエリアで、潮通しがよくサラシが適度に出ているポイントがいいのだが、なかなかそんな贅沢なポイントは多くない。
しかし、どれか一つでも当てはまれば、十分梅雨グレは狙えるだろう。
<前西喜弘/TSURINEWS編>