大阪南港で秋のライトブリーム。盛夏と比べてさすがに反応は劣るが、今回は速めのリトリーブで何とか本命2尾をキャッチできた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
大阪南港でライトブリーム
11月3日、晩秋を迎えた大阪南港エリアへ、ルアーでチヌやキビレを狙ったライトブリームゲームに出かけた。この日は大潮で19時頃が満潮。晴れでやや風がある状況の中、16時半~19時の釣りとなった。
現場に着いて思う。寒い。しかし今回は、先日の寒い日の釣行から学習して、ジーパンの下に下穿き、そして時期早めのダウンジャケットを着こんで、その上にウィンドブレーカーを重ねた。フィッシンググローブも装着。うん、これでいけそうだ。
潮速に合わせリグ選定
海の様子を見ると潮が速い。試しにオープンウォーターに投げてみると、1.5g程度のジグヘッドは、あっという間に流されてしまう。上げ潮がきつい、ややシけた海である。
チヌの居場所となる波止際も、1.5gのいつものジグヘッドでは、操作感が心もとない。そこで0.4g上げて、1.8gのジグヘッドにする。これで多少安定した。本当はここ最近、抜群に良かったマイクロメタルを初手に使いたかったが、1gという重さでは根の方へ流されてロストしかねない。やはりここはワーミング。ジグヘッドに2inchのバスワームをつけて狙う。
盛夏とは違う食い方
この時期の大型チヌ、キビレは、波止際に相当タイトに付いているようだ。2週間くらい前の釣行から、その傾向が明らかになった。最盛期の夏のように、甘いコースにいってもバンバン食ってくるパターンではない。おそらく堤防の内側に、えぐれのような空間ができていて、そこに身を潜めているのだろう。
今はまだそれでも、タイトなリトリーブで鼻先にワームを持っていくと、食ってくる。しかし冬はどうか…。アジングの外道で冬でも釣れたことはあるが、あの時は本当にマイクロベイトパターンだったのだろう。1.5inchのアジングワームにショートバイトだった…。
などと振り返りながら、際をリトリーブする。バイトがないと気がじれる。アッという間に暗くなる秋の時合いの短さ、そして風の強さで、心が焦る。だからこそ、かなり丹念なスローリトリーブをいっそう意識して釣っていたのだが、反応がない。
速いリトリーブで本チヌ
しかし、ここでふと思う。このスローリトリーブが、秋のセレクティブなチヌの機嫌に合わないのではないか。見切られているのではないか。しかもこの日は大潮。ベイトフィッシュも活発に泳ぎ回っているような状況だ。チヌもおそらくそういう小魚を狙っているはず。
読み通り。ジグヘッドを着底させて、素早くハンドルを2、3回転させる瞬間的なファストリトリーブでガツンと乗った。良型の本チヌだ。
さらにもう1匹追加。しかし、ハリを飲まれており、取り外しにちょっと時間がかかった。チヌは結構、釣ってしまうと蘇生しないことも多い魚だ。写真撮影は控え、なんとか元気に帰ってくれと、タモに入れて慎重にリリース。暗くてよく見えなかったが、少なくともその場で魚体がプカーと浮かぶことはなかった。蘇生してくれたと思う。
2尾というこの時期にしては上々の釣果を収め、満足のいく釣りとなった。ライトブリームはこれからの低水温期には難しくなると思う。単純なリトリーブで釣れた春夏とは違う。その日のパターンを海の様子や「感覚」から早めにつかみ、時合いを逃さないことが大事だ。