ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)

ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)

前回は「マッシュベースの宙釣り」でしたが、今回は同じ野釣りでも定期的に放流されている釣り場での、秋に効果的な「角麩をクワセにしたセットの宙釣り」を解説します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・土屋ナオト)

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土屋 ナオト

4歳の時に祖父に連れられ近くの池で鯉釣りをしたのがきっかけで釣りが好きになり、その頃から毎週の様に釣りに連れられ、小学1年の時にへらぶな釣りの釣り人がカッコ良く見え、地元の池のおじさん達に教えてもらいへらぶな釣りに没頭し始める。今は管理池から野釣りの大型狙いまで詩季織々の釣りを楽しんでいる。今後の目標は『へらぶな釣りの楽しさを伝えていける釣り人になる』

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角麩のセットの宙釣りとは?

「角麩のセットの宙釣り」とは、上バリにバラケエサ、下バリに角麩を付けて段差を広めにとり、バラケエサからポロポロと落ちる麩にハリの付いた角麩を紛れさせて食わせる釣りです。

昔からある釣り方で、野釣りといえば昔はこの釣りが定番の釣り方でした。特に関西地方では今も根強い人気のある釣り方です。

ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)角麩のセット釣り(提供:WEBライター・土屋ナオト)

効果的な条件

この釣法が効果的な条件は、まずある程度魚影があり、普段からダンゴエサが打たれている釣り場であること。ブルーギルやニゴイなどが少ない釣り場であること。これは、角麩は一口サイズなのでブルーギルやニゴイなどが釣れてしまいやすいためです。

また、両ダンゴで釣れるような高活性なタイミングではハリスが長い分、カラツンやスレが多くなってしまうので、春や秋、混雑時などといった活性の下がったタイミングに効果的です。

ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)魚影の濃い野釣り場で楽しもう(提供:WEBライター・土屋ナオト)

タックルセッティング

次にこの釣法のタックルセッティングについて解説しましょう。

サオ

サオはポイントによりますが、18尺を基準に混雑時や活性が低ければ長く、活性が高ければ手返しが早くなるので短くします。関西の釣り場だと15~21尺まであれば十分です。浅ダナも釣ることがあるため、中硬先調子のサオが使いやすいです。

ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)関西の釣り場なら15~21尺があれば対応できる(提供:WEBライター・土屋ナオト)

ウキ

ウキは、この釣り方は麩が多く含まれたバラケエサを使います。麩が多いということはバラけやすく、軽いということなので、軽いエサでも馴染み幅が出やすい1.2mm前後の長めのムクトップを使います。

狙うタナによりサイズを使い分けますが1mほどのタナならボディ8cm、以降50cm深くなるにつれボディ3cmずつサイズアップしていきます。ウキのトップ全体の4分の1程度が沈むくらいにエサ落ちメモリを設定します。

ミチイト

ミチイトは、野釣りなのでトラブルや強い引きにも耐えられるように1.5号を基本的に使用します。風や流れがあったり活性が低かったりする場合には1.2号を使用します。

ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)ミチイト、ハリス、ハリ(提供:WEBライター・土屋ナオト)

ハリス

下ハリスの号数がミチイトの半分になるように選択します。上ハリスは下ハリスより0.2号太い物を使うとハリス絡みなどのトラブルも軽減します。長さは、上ハリス15cmは固定で、下ハリスは活性に応じて45?80cmまで使用します。スタート時は下ハリス60cm。

ハリ

ハリは軽く開きのあるバラケを使用するので、タナまでしっかりバラケを持たせるように太軸のハリを使用します。タナ1mほどなら7号、1.5mなら9号、2m前後なら11号を使用します。深くなるほど大きくするのがポイントです。

関西の釣り場なら9号、11号を基本的によく使用します。下バリはシルエットが小さめがいいですが、野釣りでは引きが強いため、中軸の太さのハリを使用します。活性に応じて2~4号を使用します。

エサ

バラケエサは「Sピンク」1000cc +水200cc。または「凄麩」400cc +「バラケマッハ」400cc +「段底」200cc +水300cc。

クワセは「一発 極小」を水に浸して、浸透すれば軽く絞った物。

ヘラブナ釣り初心者入門 角麩をクワセにしたセットの宙釣り(第12回)使用するエサ(提供:WEBライター・土屋ナオト)

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