フライお得帖:アワセ切れから手を切ろう タール&ブルーダンノット

フライお得帖:アワセ切れから手を切ろう タール&ブルーダンノット

さらば、アワセ切れ。釣り場でのガッカリをなくすため、前回に紹介したノットに続いて結束力の強い結びとタイミングを、万年初心者のミステリー小説家が紹介します。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・浅暮三文)

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浅暮三文

浅暮三文(あさぐれ・みつふみ)小説家。第八回メフィスト賞、第56回日本推理作家協会賞を受賞。日本推理作家協会、日本文芸家協会員。産経新聞書評担当。

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ルアー&フライ トラウト

アワセのタイミング

さて、ここまでアワセ切れの防止に各種のノットを紹介してきました。ですが技術面においてアワセ切れの防止を体得するのも大切。つまりアワセのタイミングです。

ドライフライの場合、魚が毛バリにライズしてから、一拍置く。ツービートでいえば1・2の2、ズン・チャのチャ、裏のタイミングです。

1の拍子では、まだ魚が口を開いた段階。あるいは水中に戻る前。ここで竿やラインを操作すると早アワセになってしまいます。いっそ、あっと驚いておきましょう。

ニンフの場合はマーカーの動きにアワせますが、慌てて強くアワせなくても大丈夫。ニンフでは魚は水中で毛バリをエサとして食うので、ドライよりも安心しています。ましてや魚の口に毛バリが掛かるためには、毛バリが数ミリ動けばいいのです。

さてはて結局のところ、アワセ切れの原因は、この慌てて、力加減を忘れていることに尽きるのではないでしょうか。アワセ切れ防止はなにより平常心。とはいえ、「きた」と感じた瞬間が釣りでもっとも楽しいのですから、泰然自若なのでは意味がないのですよね。ああ、心の案配は難しい。

<浅暮三文/TSURINEWS・WEBライター>