初夏、相模湾で最盛期を迎える釣り物が「マルイカ」だ。今回はマルイカ釣りに初挑戦した筆者が、苦難の末、「竿頭」を取るまでにやったことをご紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・古谷健太)
一俊丸でライトマルイカ(1回目)
6月17日、ライトマルイカに初挑戦すべく、神奈川・茅ケ崎の一俊丸に乗り込んだ。当日は風も弱く、波も高くない。天気も良く、絶好の釣り日和だ。
出船から約1時間弱、船は葉山沖水深15~20mのポイントに到着。マルイカは群れの移動が速いらしく、投入後しばらくしたらすぐに移動、また群れを探すという流れを繰り返す。
この日とらえることができたマルイカのアタリは、竿先がわずかに「クンッ」と入るものであった。反射的にアワセを入れると「ズシッ」とオモリ以上の重さが竿に乗った。巻き上げてみると人生初の小さなターゲットが水面に上がってきた。
『敗因』を考察
この日私が釣りあげることができたマルイカは、1パイのみと、なんとも悲しい釣果となった。このままでは終われないので、当日の釣行を振り返ってみることにした。
まず、他の乗船客と自分の釣り方を比較した結果、釣果につながるポイントがいくつか見えてきた。それは、「スッテのサイズ(よく釣っている方はもっと小さなスッテを使用していた」、「誘い(ゼロテンションから速いタタキ、素早いゼロテンションへの戻り」、「直結仕掛け」、「着底の瞬間の乗りを見逃さない」といった点であった。
そんなことを考えながら運転していた私は、気づくと釣具屋に向かっていた。次回釣行に向けてイメージはできていた。
一俊丸でリベンジ釣行
再挑戦は約1週間後の6月26日、同じく茅ケ崎の一俊丸から出船。しかし、この日は朝からそれなりの風が吹いており、波も前回より高く、微妙なアタリをとらえるマルイカ釣りとしては、お世辞にも良コンディションとは言えない日となってしまった。
自作仕掛けで手返しアップ
前回は直ブラのみで挑戦したが、まずはアタリをハッキリととらえることを優先すべく、リベンジ釣行では全部で5本のスッテのうち、上3本を直結、下2本を直ブラという混合仕掛けを自作した。スッテも前回よりも小さい3~4cmのものを用意した。
直ブラの場合、仕掛けを一度上げてしまうと再投入に若干のタイムロスが出ていたが、直結の場合はスッテが固定されているため、仕掛けのナマリ側の幹糸を持っていれば、スッテのカンナが手に刺さることはない。スムーズに仕掛けを投入できるため、手返し速度は段違いにアップした。
ゼロテンションへの強い意識
マルイカ釣りにおけるゼロテンションは他の釣りよりもシビアなゼロテンションという印象である。ちょっとした船の揺れでゼロだったテンションはプラス、マイナスを行ったり来たりしてしまう。
これではマルイカのアタリを捉えることは困難になるため、確実なゼロテンション状態を作れるように意識する必要がある。
リベンジ釣行の最終釣果
再挑戦となったこの日、朝からの強風はお昼前にさらに強くなり、波も高くなったため11時で早上がりとなってしまった。しかし、今回は最終釣果19ハイで竿頭を取ることができた。