初夏、相模湾で最盛期を迎える釣り物が「マルイカ」だ。今回はマルイカ釣りに初挑戦した筆者が、苦難の末、「竿頭」を取るまでにやったことをご紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・古谷健太)
リベンジ成功の理由
今回釣果を伸ばせた理由について考えてみよう。
アタリのパターン
マルイカのアタリは5つのパターンに分けられる。
1.竿先が小さく入る
2.竿先がうっすら浮き上がる
3.竿先がブルブル震える
4.竿先がもたれる
5.ガガッと大きめに出る
ただ、5.の大きなアタリは、アワせてもイカが乗ることはなかったため、スッテを抱いたマルイカが離れる時の衝撃が伝わってきたものだと思われる。ヒットしたアタリのパターンは、いずれも竿先に出るアタリを目で捉えたもの。
このヒットした4つのアタリの場合は、目でとらえた違和感に反射的に竿をあおってアワセを入れるが、あまり強めのアワセはイカの身が切れてしまうので厳禁である。
ゼロテンションのタタキ
マルイカのゼロテンションはかなりシビアである。イカの移動に合わせて船も動くので、竿先のテンションもすぐにかわってしまう。
このゼロテンションと誘い(タタキ)を繰り返すことになるが、イメージとしてはゼロだったテンションをマイナス→プラス…を10回くらい素早く繰り返してからゼロに戻ってアタリを見るというスタイル。
アタリは誘いを入れてゼロテンションに戻った瞬間から、ほんの数秒の間に出るので、アタリを見逃した場合には空アワセを入れて、すぐに次の誘いに入ろう。
巻き落とし
アタリをとらえたが乗せられなかった場合、マルイカもスッテを見切ってくる。何度かアタリがあったのに乗せられず、アタリが遠のいたら、10mほど仕掛けを巻き上げ、再度海底まで落としてみよう。見切っていたマルイカがまた乗ってくることがある。
ライトマルイカの魅力
初挑戦からの再挑戦で見事納得のいく釣果まで持っていくことができたが、あの繊細かつ微妙なアタリをとらえるゲーム性、スッテの色、サイズ、仕掛けの種類といった戦略性は他の釣りにはなかなかないライトマルイカ独自の楽しさがある。
夏の相模湾といえばキハダやカツオといったパワーゲームで盛り上がるが、ライトマルイカのようなゲームもまた別の面白さが体験できるため、挑戦してみてはいかがだろう。私もさらなる上達を目指して修行を続けたい。
<古谷健太/TSURINEWS・WEBライター>