『みっぴ』の愛称で親しまれている秋丸美帆さんの「人生最高フィッシング」。思い出深い釣りを振り返ってもらいながら、それを通して学んだことや魅力について語ってもらった。
(アイキャッチ画像提供:秋丸美帆)
目次
初めての渓流で天然ヤマメ25cm
まず、印象に残っている釣りを教えてください。
2012年7月、初めての渓流釣りで釣った25cmの天然ヤマメです。
当時の状況を教えてください。
ダイワのSFA(スーパーフレッシュアングラー)になって5年目くらいだったと思います。
なぜ渓流釣りに?
幼いころからハヤなどは釣っていましたが、海の釣りをやるようになって、川から離れていました。それでも「やっぱり一度は天然ヤマメを」という気持ちがありました。
渓流釣りに興味はあったものの、釣り場もあまり分からないし、山のなかへどうやって入っていけばいいのかなども分かりませんでした。川の流れも強いですし、滑ったらどうしようといった不安もあって、なかなか一人ではいけませんでした。
渓流釣行のきっかけ
どういったきっかけで釣行することになったのですか?
よく行く釣具店でスタッフの人とオフショアの話をしていたんですが、ふとしたきっかけでその人が渓流もやるということを知って「教えてください」ってすぐにお願いしました。
初めての釣りでいろいろな不安があったと思いますが?
一人ではできなかったと思いますが、経験者の人と行くことで不安なく楽しめました。
山登りは苦手だが釣りは別
体力的な問題は?
山を登るのは得意ではないので確かに心配していましたが、釣りとなると別ですね(笑)。まったく苦にならなかったです。
初めての1尾は?
入渓してすぐの場所で25cmのヤマメが釣れたんです!でも、その後は川を上りながら、数尾釣りましたがなかなかサイズアップができませんでした。
初めての渓流釣りはどうでしたか?
山にかかる霧や、流れる水の音、木々の緑や、虫、鳥の声など、ロケーションに美しいパーマークの天然ヤマメが一体になって鮮明に記憶に残っています。
綺麗な川を守りたい
その後、渓流釣りに行っていますか?
今年も行っていますが、今でも変わらない奇麗な風景が残っていますよ。ただ、なかなか釣れなくなっていますね。
なぜ釣れなくなっているのでしょうか?
漁協が放流を行っている河川ではないので、仕方ない部分はあると思います。台風の影響などで、初めての1尾を釣った場所ではまず釣れなくなっています。今後も釣りができるように、奇麗な川を守りたいですね。
サイズだけ見れば、25cm以上の魚はすでにたくさん釣っていたと思いますが、なぜ印象に残っているのでしょうか?
確かにサイズだけ見るとそうですが、この魚をきっかけに、「どこで釣ったのか」が大事だと思うようになりました。それだけ最高のロケーションでした。でも、まだまだ大きいのは狙っていますよ!
ミノーイングで尺級ヤマメ
その後の渓流釣りは?
これをきっかけに毎年行くようになっています。遠征もしますよ。25cmを釣ってからは「尺を釣るぞ」というのが目標ですね。シーズン中はよく通うようになって、2014年には同じ川の上流側の滝の近くでのミノーイングで尺クラスを釣ることができました。
渓流の釣りを通じて、ほかの釣りに役立ったことなどはありましたか?
狙ったところへ投げ込むキャスト精度が上がったのは他の釣りにも役立っています。ルアー釣りに限らず、大事ですよね。
これから渓流を始めたい人へ
これから渓流釣りをやってみたい人にアドバイスをお願いします。
不安がたくさんあると思いますが、そんなときは経験者に「釣りたい」という気持ちを伝えてサポートしてもらうといいと思います。きっと協力してくれるはずです。
渓流釣りの魅力を教えてください。
やっぱりそのロケーションですね。幻想的な山の風景や川の音。喧騒を離れて、そんな非現実的な風景と一体になって釣りをするだけで、魚が釣れなくても川を歩くだけで、きっと癒されると思いますよ。
渓流に限らず、ロケーション含めて挑戦したい釣りはありますか?
すぐにはできないと思いますが、北海道の大自然のなかで「イトウ」を釣ってみたいです。釣った魚種やサイズと同じくらい、その時の光景はきっと強く印象に残ると思います。
秋丸美帆(あきまるみほ)さんプロフィール
福岡県出身。2008年「ダイワ・スーパーフレッシュアングラーオーディション」で全国から選ばれる。テレビや雑誌のメディア活動のほか、国内外問わず釣行、活躍中。