冬はひたすらシーズンに向けて準備を進めてきただけに、サオ先に伝わるキスの鮮明で力強いアタリを味わいたいキャスターは多いはず。私もその一人だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山准司)
サーフの投げキス釣りが開幕
今年は新型コロナウイルスの流行で大変な状態になっているが、新たな感染者数が減少してきたことで、各自治体で自粛緩和の動きが出てきた。今のところ県をまたぐ移動は自粛しなければならないが、県内であれば感染対策をした上での外出が可能に。
これにより、私の住む三重県でもサーフからのキス釣りを楽しめるようになった。例年、5月~7月はキスの釣果が期待できる期間だ。三重県伊勢市に位置する神前海岸へ5月に釣行した。
この海岸は、伊勢湾の中でサーフからキスが釣れ始める時期が早いポイントだ。何年か前は桜が散って1週間もすると釣れ始めたが、少しずつ遅れているように感じる。気候変動が激しいためなのか分からないが、三重県のキス釣り開始を知る大事な場所である。
二見神前海岸で投げ釣り
当日の潮は大潮、満潮が午前6時26分、干潮が午後0時56分。釣り始めが満潮なので、時期的に水温は少し低いかもしれない。大潮で海岸の奥は流れが速くなる。潮止まり前後が期待できそうだ。
潮止まり前からサオを出したいと思い、午前3時半に起床。現地には5時半ごろに到着した。潮が満ちてくると渡れなくなる所があるが、潮位が低そうなので最初は浜の奥(沖に岩がある所の左側)から攻めてみる。
砂浜を10分ほど歩き、目的のポイントに到着。海水の色を見ると、少し濁りが強い気がする。1投目は正面5色半(1色は25m)へ投入。仕掛けの着水を確認後、イトフケを取って探り始める。この時期は水温が少し低いので、探る速さを遅くして様子を見る。
まずは小型のキスをキャッチ
フロートタイプのオモリに半遊動テンビンなので分かりやすいはずだがアタリは出ない。2色残して回収すると、小型のメゴチが2連で掛かってきた。まだ時期が早いのかもしれない。エサを付け替え、2投目は6色半まで遠投してみた。
1投目と同様にゆっくり探りを繰り返すと、キスと思われる小さなアタリが出た。かなり小さいような気がする。追い食いを狙って探る速さを遅くしたが不発。仕掛けを回収すると、小型のキスが1匹掛かっていた。
その後はメゴチが連で掛かるだけで、キスのシグナルはなかった。砂浜の一番奥へ移動する。
魚影求めポイント探る
潮止まりに入ってしまったが、若干潮が通るので比較的アタってくるポイントだ。キャストを繰り返すと、4色半ほどの距離でキスを2匹追加したが、続かない。魚影が薄いように感じる。
最初のポイントに戻ってキャストしたが、キスのアタリは出なかった。潮が下げてきているので、沖は潮通しが良く水温が低いのかもしれないと思い、車を止めている方へ戻る。満潮時に通れなくなる辺りからホテルが建っている側は比較的流れが緩やかなので、水温も安定しているはず。
群れに的中で連続キャッチ
5色以内を狙ってキャストすると、読みが当たったようでキスのアタリが出始めた。やはり潮の流れが緩やかなよどみに入っているようだ。ポイントが分かったので、5色半から3色の間を狙い、キスのアタリが出た場所に集中的にキャストするとアタリを拾うことができた。
追い食いを狙って探る速さを変えたり、止めたりを繰り返すと、最高で3匹のキスが掛かってきた。サイズは例年に比べて小さいようだが、二見神前海岸もキス釣りのシーズンに入ったことが確認できた。