投げ釣りは手軽に始められてターゲットは多彩。今回は「ファミリー向けのハゼやキス」、「人気のカレイ」、「本格的な大物狙い」の三つのパターンに分けて、タックルやお勧め釣り場を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・長谷川靖之)
初めての投げ釣り
投げ釣りは数ある釣りジャンルの中でも比較的入門のハードルが低く、釣りが初めての人も手軽にチャレンジすることが可能である。投げ釣りは対象魚が豊富で、底を遊泳し沿岸の浅場を生息域とするすべての魚種が対象となる。
よって、一言で投げ釣りといってもタックルや仕掛け、釣り方、ポイントの選び方は多様で、本格的に始めると奥が深い釣りだと思う。そんな投げ釣りにこれから挑戦してみようという人のために、いくつかのパターンでタックルや仕掛けを紹介してみよう。
1.家族や友人とシロギスやハゼ釣りを楽しみたい!
シロギスやハゼは浅い砂地に生息する魚で、大阪湾内にもたくさんのポイントがある。場所によってはそんなに投げなくてもチョイ投げで釣れるので、家族や友人同士でわいわい楽しみながらのんびり釣るにはうってつけのターゲットだ。
タックル
大手釣り具量販店の入口付近には必ずチョイ投げセットと呼ばれる3000円前後のタックルが売られている。3m前後のサオに小型のスピニングリールが付いていて、中には仕掛けや天秤もセットになっているものがある。
このタックルと、エサとなるイシゴカイを購入すれば、すぐに釣りを始めることができる。エサの目安は半日釣りをするのであれば、500円程度購入すれば十分である。竿やリールはエギングロッドやシーバスロッドを流用することもできる。
ポイント
阪南市男里川河口(シロギス、マハゼ)
男里川河口
岬町みさき公園裏の小波止(シロギス)
みさき公園裏
神戸市須磨浦海岸(シロギス)
須磨浦海岸
2.投げ釣りでカレイ狙い
大阪湾の場合、カレイの産卵期は1月~2月であるが、産卵のために10月になると浅場に寄ってくる。産卵前には体力を蓄えるために活発にエサを捕食するので、10~12月が投げ釣りでカレイを釣るベストシーズンとなる。この時期のカレイは漁港の中にまで入ってくるので、本格的な道具を揃えなくてもカレイを釣ることができるだろう。
タックル
オモリ負荷15~25号で3.5~4mの投げザオが3000円~5000円で売っているので最低2本、できれば3本を揃える。リールは3号のミチイトを100mも巻けるスピニングリールであれば投げ釣り専用にこだわる必要はない。最近はフリマやヤフオクなどで中古品を安く入手することもできるので「この先投げ釣りを続けるか分からないんだけどなあ」という人にはお勧めである。
ポイント
明石市東二見人工島(カレイ、シロギス)
東二見人工島
淡路市志筑港港内 (カレイ、シロギス、マハゼ)
志筑
3.本格的な投げ釣りに挑戦したい!
投げ釣りでマダイやスズキが釣れると言っても、投げ釣りをしない人からは皆「本当に釣れるの?」という答えが返ってくる。投げ釣りの魅力は普通ショアからは釣れないと思われるような大物が、時期とポイントを選べば高確率に手中にできることだ。ポイントは潮流が速く水深のある場所がメインになってくるので、オモリも30号以上を使う場面が多くなり、それなりのタックルを用意する必要がある。
タックル
サオはオモリ負荷30~35号の硬調子の投げザオを3~4本用意する。遠投が必要な場面も多々あるので、長さも4.05~4.3mのものがいい。メーカーごとにお勧めのサオを紹介する。
シマノ:プロサーフ振出415BX-T
ダイワ:トーナメントサーフ振出30号425R
リールは大型の投げ釣り専用のスピニングリールがいい。ミチイトは3~5号のナイロンイトかPEラインを使用するので、200mくらい巻けるものがいい。メーカーごとにお勧めのリールを紹介する。
シマノ:パワーエアロスピンパワー標準仕様
ダイワ:パワーサーフ4000QD
タックルを揃える場合、できるだけ同じサオとリールに統一することをお勧めする。投げ釣りは底の状態や潮の流れを、オモリやミチイトを通して感知し、ポイントを絞り込みながら魚の居場所や通り道に仕掛けを入れることが重要になってくる。どんな魚でも、1匹釣れたら周辺に群れで生息しているか、魚の通り道になっている可能性が高いので、その周辺に複数の仕掛けを投入することになる。
その際、サオやリールがバラバラだとなかなか感覚をつかみにくく、同じ方向、同じ投点に仕掛けを入れにくくなる。
ポイント
香川県直島町宮ノ浦一文字(マダイ、クロダイ、ニベ、シロギス)
宮ノ浦一文字
鳴門市岡崎海岸(カレイ、アイナメ、マダイ)
岡崎海岸
<長谷川靖之/TSURINEWS・WEBライター>