アマゴに出会いたい、釣りたい。その気持ちは、初めてアマゴを見た子供のころから今でも変わっていない。さあ待ちに待った渓流釣りの解禁だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)
アマゴ&ヤマメ狙いの渓流釣り
代表的な渓流魚は、アマゴ、ヤマメ、イワナで、海に下ってソ上してくる個体をサツキマス、サクラマス、アメマスとも呼ぶ。他にもニジマス、オショロコマ、イトウなどいるが、今回ターゲットにしているのは主にアマゴとヤマメになる。
渓流釣りと言っても川は広く長い。支流もある。狙う場所によって呼び名は変わる。最上流部は「源流釣り」、中流部や支流域、里川と呼ばれる場所は「渓流釣り」。長ザオが必要になる川幅が広い本流域は「本流釣り」と呼ばれている。タックルや釣り方も多少変わってくる。今回は「渓流釣り」の釣り場をメインに話を進めていきたい。
渓流釣りのつ4のポイント
渓流釣りは(1)ポイント、(2)タイミング、(3)エサ、(4)テクニックだと私は思っている。いかなる名人でもポイントを間違えれば渓流魚には出会えない。ポイント選択はその日の釣果に大きく影響する。基本は淵や大岩など魚が身を隠せる場所があり、そのポイントで魚が定位しやすい流れになるが、実際に川へ行くとそのような場所はいくらでもあり、どこを釣っていいか分からない。
私が思うに渓流釣りで一番難しいのがポイント選びで、魚が着くポイントを見極めるのは一朝一夕には身につかない。こればかりは経験を積むしかない。しかし苦労して出会う渓流魚は、さらなる感動を与えてくれる。
また時期に応じた着き場の変化があり、初期は流れの緩い暖流帯におり、最盛期は瀬や浅場でも釣れる。SNS時代なので、釣れる川や場所の情報も検索でヒットするが、それが渓流魚のヒットに必ずしもつながるとは限らない。
そもそも渓流魚は警戒心が強い魚なので、二番煎じではうまくいかないことが多いと思う。その情報を元に次なるポイントを予測したり次回への布石に変えることが大事で、その積み重ねがポイント眼を養ってくれる。
渓流釣りのタックル
サオ
サオは渓流を釣って歩くので、仕舞い寸法が短いものがいい。長さは4~6mが標準だが、本流の上流、中流域なら7mもあると便利。
調子は先調子、胴調子とあるが最近はどのメーカーも良いサオの仕上がりなので、好みでいいと思うが変化が多い流れなら先調子の方が釣りやすい。変化が少なく魚の型が良いのなら胴調子が釣りやすい。初心者は5~6mのズーム式で、硬調と表示してあるサオを選べばいいと思う。
イト
天上イトは、穂先のイト絡みを防止するためのもの。基本水中イトより3~4ランク太くする。木が生い茂った場所が多い場所は太くしたい。
水中イトは、基本フロロカーボンとナイロンがある。どちらを選択するも好みでいいと思うが、水深があり流れが速い所では、沈みが早いフロロカーボンが有利だ。浅場などを狙う際は、ナイロンの方がエサを流しやすいと思う。
号数は使用するサオや釣りスタイルに合わせたイトを選択するといい。初心者は細イトだとトラブルの元になるので、最初は0.2~0.4号を選択すると無難だろう。
ハリ
ハリは「魚との唯一の接点」なので、仕掛けの中で一番重要だと私は思っている。基本カエシのある半スレとカエシのないスレバリがある。一般的なのが半スレで、号数は使うエサによって変える。カワムシがエサなら2~5号、ミミズならミミズ専用ハリの6~8号、イクラは2~4号といった感じ。
基本的に初期は小さめで、季節が進むにつれ魚の型も大きくなってくるので、それに応じハリも大きくするのが定番だが、スレてきたら再びハリを小さくすることもある。スレバリは目印にアタリが出ないほどスレたときに使うことが多い。
オモリ
オモリは渓流魚がいる流れのタナに沈める重要なアイテム。オモリ使いがうまくいけば、渓流魚に出会える可能性は高くなる。渓流域なら2B~4号をオモリケースに入れておく。ゴム張り式かオモリ自体にゴムのコーティングが施してあるものが使いやすい。
オモリを付ける位置はハリの上15~20cmが一般的。オモリがB以上になると間隔を長くした方がいい。その方が魚に違和感を与えにくいからだ。