「底が分からない人いますか?」の問いかけに船内で上がる複数の手。
これを見た高橋良至船長は350号オモリを各釣り座に配りながら「次からこちらに替えて」と指示を出す。きょうは一筋縄では行かないかも!?
早潮でオモリ350号を使用、難しい日?
1月13日(土)、昨年11月の開幕から順調な釣果が続く相模湾小坪の太郎丸のアコウ五目乗合で沖の瀬へ。
「潮が速いなぁ」
ポイントに到着するなり表情を曇らせた高橋船長。
午前7時20分、まずは水深350mで様子見の第一投。
鋭角に切れ込むミチイトをコントロールしながら「慣れない人は底が取れないかもしれないね。オモリを重くしないとダメだ」
船長の懸念通り、魚探の水深を大幅に超えて着底した250号のオモリはあっという間に吹き上げられ、ミチイトを送り出せばいくらでも出ていくバッドコンディション。
それでも私を含め何人かはアタリをキャッチしたが、首を捻り続ける同乗者も。
潮が早くてアタリが取りづらい……
流すことしばし、オマツリを回避すべくこの日は右舷から先に巻き上げ指示が出る。
しばらくして左舷にも「巻いてください」のアナウンス。
ほどなく右舷から聞こえてきたのは落胆交じりの「サバかぁー」の声。
見れば結構なグラマラスサイズも交じり、それはそれでいい土産になる。
速潮に押されて竿先の「魚の動き」は消され気味だが、スプールの回転具合から確かな重量感が見て取れる。
巻き上げを終えて仕掛けを手繰ると、大サバダブルの下にやや小振りながら「漁師金目イカタン」をくわえた緋色の魚体。
サイズは少々物足りないが、本命の顔を見てひと安心。
高級魚ゲストもアタるから楽しい
直後に巻き上げを終えたのは隣の中川雅恵さん。
底が取りにくいと首を捻っていた彼女の仕掛けには40cm超のグラマーなクロムツ。
一人置いたミヨシ寄りの白柳賀子さんもキンメダイと40cm超のムツをダブルと、レンタルタックルの「紅二点」が先行する。
オモリを350号に替えた2投目は「底が取れない」はなくなり、左隣でキンメダイ4連、右舷トモ寄りではムツのダブルと「らしい」シーンも飛び出すが、本来の釣況とは遠く、サイズも普段より小型が目立つ。
文句なし!このサイズが釣りたい!
深場釣りも気軽に挑戦できる釣りになりました。
3投目は船中ノーヒット。
「反応の濃さは今年になって一番だけど、食いが渋いなぁ」と船長も苦笑い。
本来、この時期にオモリを替えなければならないような速潮になること自体がおかしい。
谷間の一日に当たったか。
それでも4投目には再び「紅二点」からヒットコール。
明確なアタリを見せたのは、それぞれ「これなら文句ナシ」の40cm級キンメダイ。
「あのサイズが欲しいなぁ」と男性陣から羨望の眼ざしが注がれる。
終盤は竿先に集中すれば、ムツ、ムツ、キンメのトリプルと3連釣。
40cm級を最大に船中キンメ0~9尾に、35~40cm超のクロムツ0~2尾は、百戦錬磨の操船があったからこそ。
その後も日ムラが見える沖の瀬だが、ムツの数釣りや深場のアコウなどがHP上に花を添える同船のアコウ五目。
キンメの反応は相変わらず色濃く、今後の好転が期待される。
<テル岡本/TSURINEWS編>