夏から秋の投げ釣りでは、代表的なターゲットであるキス。小気味いい爽快なアタリと、そのパールピンクに輝くキスに魅了されている人も多いはず。今回は夢の100尾超えを達成するための5つの方法を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・松尾幸浩)
秋口が数釣り最盛期
地球温暖化により、海水温も高くなって、不幸中の幸いだが、私の住む関西地方でもキスはほぼ1年中釣れる魚と言える。ただ、やはり冬場はキスの魚影も薄くて数釣りは難しいので、キス釣りのベストシーズンは夏場だ。キスは産卵のために群れで浅場に接岸する。
投げ釣りファンの夢である「キスを3ケタ(100尾以上)釣る」は、これから秋口までが一番達成できる時期だ。そこで、これからの数釣り期にキスを3ケタ釣るための5つの方法を紹介していこう。
1、キスの溜まる釣り場を探せ
これは当たり前の事だが、夏場には砂泥底であればかなりの確率でキスは釣れる。しかしキスが居ればどこでも3ケタに近づける訳ではない。
キスの「大きな群れ」が溜まる釣リ場が望ましく、できれば手返しの早い効率のいい釣りができるように、ポイントが近いエリアがベスト。ポイントが遠いと、リーリングや取り込みに時間が掛かり、またキャスト時のトラブルや疲れも大きくなって効率が悪くなり達成が難しくなる。
キスは毎年、ほとんど同じ所に接岸するので、実績のある釣り場を選ぶと間違いはないだろう。
私が推薦するなら淡路島の東浦にある久留麻海岸や西浦の鳥飼漁港の南浜。また姫路市にある大塩海岸もこの時期にはキスの群れが溜まるので天候のいい時にチャレンジしてみてはいかがだろう
2、リズムよく集中して釣る
キスの数釣りはタックルを準備し、仕掛けにエサを付け、ポイントを狙ってキャスト。そして、キスが溜まる所に仕掛けを通して、ハリの数だけキスを食わせてリーリング。巻き上げると先バリからキスを外して、またエサを付けてキャスト。
この一連の動作の繰り返しとなる。これをリズムよく集中して続けることが数を釣るコツで3ケタ達成の近道と言える。ところが、キャストに失敗したり、仕掛けを絡ませたりすると、トラブルが発生し、ラインや仕掛けの交換で時間ロスとなる。
またゲストのチャリコやガッチョ、ヒイラギなどを釣ってしまうと、魚を外すのに手間取り、ここでもリズムが狂ってしまう。要はできるだけ普段使っている慣れたタックルを使用し、ゲストの少ない釣り場を選ぶの事が大切だ。
3、溜まり場を長い距離引く
ポイントが近いと、沖からの縦の線を狙うのは引きずる距離が短くて不利。活性の高い時は足元の波打ち際に群れる事も多く、こんな場合は浜に並行にキャストしたり、斜めにキャストして横の線を長く探る必要がある。これならキスが群れるポイントに仕掛けを長く引きずる事ができるので、数釣りが可能になる。
そこで、数釣りを達成しようと思えば、多人数で同じポイントを狙うよりも、できれば単独で静かにキスを散らさないように釣るのが得策。またゲストが居る場合は、少し早めに引きずるなど、他魚をかわすことも大事だ。
4、技量に見合った一投多魚仕掛け
仕掛けについてはキスの数釣りに適した「一投多魚方式」で狙うのが一番。ハリ数が多いほど一投で釣り上げるキスの数は多くなり、極端に言えば10本バリで、毎回キスが10連のパーフェクトで掛かれば、わずか10投で100尾の3ケタ釣りが達成できる。
ハリ数を20本にすると、5投で達成が可能となるが、私が何度もチャレンジして20連のパーフェクトは残念ながら一度も達成はできていない。それよりも仕掛け全体が長くなり絡む確率も高く、またエサ付けやキスの取り外しにも時間が掛かってしまうため効率が悪くなる。
せっかく時間を掛けて作った仕掛けが無駄になるので、ハリ数をあまり多くするのはオススメできない。ハリ数だけは技量に見合った仕掛けを使いたい。ちなみに小バリを使用して飲み込まれると、ハリ外しに手間取るので、15cm前後のキスが釣れる場合には、投魂T3の5~6号を主に使っている。
エサはイシゴカイでよく、活性が高い場合はハリいっぱいに刺しただけのエサでも十分釣れる。イシゴカイが滑らないように石粉をまぶして付けていこう。
5、ベタ凪の日を狙う
天候としては、やはり釣りやすい晴天のベタ凪が最良。荒れ後などでは、流れ藻やゴミが多く、トラブルも多発するので、できるだけ安定した天候で、ベタ凪状態の日を選びたい。
以上、5つの方法を紹介したが、キスの数釣りのノウハウはそれだけにはとどまらない。まずは今回紹介した内容を試しに、釣り場へ出てみよう。
最後に、釣る数に関わらず釣魚はダメージが無いようにリリースするか、美味しく頂こう。
<松尾幸浩/TSURINEWS・WEBライター>