6月8日、兵庫県神戸市の第7防波堤にサビキで大サバとツバス、落とし込みでチヌを狙って釣行した。
回遊魚フィーバー中の大阪湾
今年の大阪湾は回遊魚の大フィーバー。5月に入ると、各地の防波堤や岸壁でルアーマンたちがブリ、サワラ、大サバを連日のように仕留め、各所の釣果情報も回遊魚が主役の座を占めている。
その陰で、チヌの落とし込み、ヘチ釣りの情報はほとんど見かけない。今年は防波堤壁面のイガイの着生状況が悪いため、チヌも壁面にあまり付いていないらしい。私も悶々とした日々が続いていた。
ヘチ釣りで圧倒的釣果
実は今回の釣行の1週間前に、神戸第7防波堤にウキサビキでの大サバ狙いで釣行した。この日は丸ボウズに終わったが、それでも一つ収穫があった。当日釣行したヘチ釣り師が、1時間ほどで5匹のチヌを釣り上げたのだ。
話を聞くと「チヌはいる。いっぱいいる。クズみたいなイガイでも釣れるよ。タナは1ヒロから3ヒロまでで、よう食ってくるよ」と笑顔で解説してくれた。
よし、次回の釣行は落とし込みのチヌで7防にリベンジするぞと心に誓う。
翌週に『7防』リベンジ
そんなわけでこの日、再度7防に釣行した。利用した渡船は松村渡船。回遊魚大フィーバーの渦中で、出船時刻は特別ダイヤ編成。しかも繰り上げ出船は当たり前。私が乗った2番船は、この時期異例の深夜2時30分ごろに出船。
渡船は各波止を回っていくが、ルアーマンたちの人気が最も沖の波止に集中したおかげで、私は幸いにも7防西端の赤灯台に釣り座を構えることができた。
エサとタックル
当日の作戦は、早朝はウキサビキで大サバ、ツバス狙い。その後は落とし込み釣りでのチヌ狙いの2本立てと決めていた。
ウキサビキのタックルは、軟らかい投げ釣り用のサオにスピニングリール、ミチイト6号に遠投サビキ用の20号遊動ウキをセットし、大サバに適した太イトサビキと重めのドンブリカゴを接続する。ウキ下は1ヒロから3ヒロの間で適宜調節する。これらの仕掛けもまきエサのアミエビも、近辺の釣具・エサ店に行けば、いいものを勧めてくれる。
一方、落とし込み釣りのタックルは、落とし込み専用ザオ3.6mとリールに、ストライプカラーの落とし込み・ヘチ専用の2号ライン。ラインの先には市販の目印仕掛けとハリスは1.5号を直結する。ハリスは硬めのものがいい。ハリはチヌバリ3号で、チモトにはガン玉2Bをかませる。
重要なのはエサで、イガイの着生が悪い7防での現地採取は困難。私は別の場所でイガイを採取して当日持ち込んだ。その場所とてイガイの着生状況は決してよくなかったが、かろうじて使える分量はなんとか確保できた。
ルアー好況もウキサビキは空振り
夜明けと同時に各自の釣りが本格化する。灯台の際底をピンポイントで狙ったサビキ釣りの人は、良型アジを快調に釣り上げる。続いてルアーマンたちから次々と歓声があがる。この日はモジャコと呼ばれる、ツバスよりもさらにサイズの小さい幼魚の大群が7防近辺に回遊し、ルアーマンたちを楽しませている。
そこにサゴシを仕留めた若者が登場。仲間と歓喜のスマホ撮影が始まり、周りは歓喜の輪に包まれる。そんな中、私のウキサビキは空振り。これ以上深追いしても無理だろうと見切りをつけて、7時半ごろから、落とし込み釣りに切りかえることにした。