【秋田県】全国の県魚を紹介:鰰(ハタハタ) 釣り方と郷土料理も

【秋田県】全国の県魚を紹介:鰰(ハタハタ) 釣り方と郷土料理も

四方を海に囲まれ、山から流れる川が豊かな魚を育む。南北に細長い日本には独特の郷土文化があり、県魚を制定している都道府県も少なくない。今回は秋田県の県魚鰰(ハタハタ)とその郷土料理を紹介。

※アイキャッチ画像出典:Pixabay

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冬の絶品魚ハタハタ

東北日本海側に位置する秋田県の県魚鰰(ハタハタ)。

ハタハタは、体長20cmほどでうろこがなく、水深500m砂泥の底にいる深海魚。真冬の12月、雷が鳴る大荒れの時期に産卵のため大群で浅場に接岸してくるので、別名カミナリウオとも呼ばれる。

漁港や堤防からも磯竿やアジング用ルアーロッドを使用し、仕掛けはコマセなしのサビキ針のみで釣ることができる。

秋田では名物

ハタハタは、煮魚、焼き魚、干物、麹・醤油・味噌漬けやハタハタ寿司など保存食として、雪国の貴重なたんぱく源として昔より重宝されてきた。

秋田では、三五八(塩3麹5蒸米8の麹)漬けにしたのを焼いて食べるのが一般的で美味。民謡にも歌われるほど、秋田県民にはなくてはならない冬の名物。

魚卵はブリコと呼ばれそのプリプリで粘り気のある食感はたまらない。

【秋田県】全国の県魚を紹介:鰰(ハタハタ) 釣り方と郷土料理もハタハタ寿司

しょっつる鍋料理

しょっつるとは塩汁がなまった言葉。江戸時代から伝わるハタハタを原料とし塩で漬け込み発酵熟成させた魚醤。

【秋田県】全国の県魚を紹介:鰰(ハタハタ) 釣り方と郷土料理も秋田料理には欠かせない!

石川県の「いしる」や香川の「いかなご醤油」とあわせ日本三大魚醤のひとつ。その淡白で上品な味は、雪国秋田の冬のごちそう伝統郷土料理しょっつる鍋には欠かせない。

調理はいたってシンプル。具材はハタハタに白菜、シイタケやマイタケなどのキノコに長ネギと豆腐、しらたきにせり。山と畑の幸に、海の幸ハタハタをしょっつると昆布のダシ汁にお酒を加えて煮る。しょっつるは鍋料理に使用することで独特の気品あふれるうまみが生まれる。

シメは雑炊もいいが、やはり秋田名産稲庭うどんといきたい。うどんを茹でて冷水でヌメリを取り、鍋の熱々ダシ汁につけて食べてほしい。つるつるの触感がなんと幸せなことか。

関東には秋田料理屋さんもたくさんあるので、一度は味わってほしい冬限定の一品だ。

<麻生/TSURINEWS・関東編集部>