新緑が眩しい5月13日、なぜか心弾んでどこかへ出掛けたくなったのは私だけだろうか。青い空とおいしい空気、綺麗な水のある所で釣りを楽しみたいという訳で、今回は奈良県山添村の布目ダムへヘラブナ釣りに行ってきた。
「布目湖」の概要
普段は布目ダムと呼んでいるが、釣りをする場所は「布目湖」が本当の呼び名らしく、本ダムと副ダムに分かれている。
ここにはヘラブナ以外にコイ、フナ、ナマズ(ナマズは外国産も生息、調査のためタグ付けで放流)、ニゴイ、ブラックバス、ブルーギルなどだが、夏の終わりには副ダムにニジマスも放流してヘラブナやコイの釣り大会を開催。大勢の釣りファンが参加している。
この大会の後にヘラブナ釣りをすると、ヘラブナよりも釣れ残ったニジマスのほうが多く釣れることがあり、嫌がる人もいれば大喜びする人も。
ポイントはゲートボール場下
さて今回の釣り場着は午前11時ごろ、釣る場所は焼却場跡に決めていたのだが、今年は満水状態で釣る場所が狭くなっていて、ヘラのポイントは満席状態。やむなく釜淵橋へ向かったが、ここも満員だった。
副ダムも釣り人や水遊びの人たちがいたので、ふれあい広場のゲートボール場下に行ってみると不思議に誰もいない。
ラッキーとばかりに釣り座を決めたが、狙いはヘラブナ、増水しているので12尺のサオでも狙えそうだが、16尺のサオを使うことにした。この場所は底に多くの障害物が沈んでいて、底釣りをすれば確実に根掛かりするし、深さは3mくらいあるからだ。
仕掛けはミチイト1.5号、ハリス0.8号60cmと50cm、ハリはプロスト8号にして、エサは一景の強力グルテン単品、バラケは荒麩バラケ400cc+粘りのダンゴ50ccにした。
ブルーギルがかなり多い…
狙いは宙釣りのほうがよかったと思うのだが、ブルーギルの数が並ではないので、底を30㎝ほど切ったが、それでもエサを横取りにくるブルーギル。
ニゴイって奴もコンビを組んでいるのか、連続で掛かってくる。ブルーギルのアタリが遠のいてヘラブナが寄ってきたのかと思ったら、今度はコイ。これがくると確実にハリをとられるから厄介だ。
ついにヘラブナが
少々嫌気がさしてきたころだった。エサを打ち込んで、次のエサを作っている最中にいいアタリ。また外道かなと思ってサオを立てると、この動きはヘラブナだと気づく。
すんなりと上がってきたのは、尺に届かないサイズの綺麗なヘラブナだった。
次にきたのは…
ヘラブナが寄ってきたのかと、次を狙ったがアタリを出したのはコイ。ギューッとサオを曲げた後はピシッとイトの切れる音。「令和の時代」になってからはこんなことばっかりなのはなぜなんだ。
ヘラブナが小さいのは今年の放流魚が原因なのか、釣友も何日か前に釜淵橋の向かい側で釣って、小型ばかりだったと話していた。
挫けずに頑張ろうと思っていたら、大粒の雨。おまけに雷までやってきて、「きて欲しいのはヘラブナだぞー」と叫んで車に飛び込んだ。
<森宮清釣/TSURINEWS・WEBライター>
布目ダム