ふわふわのバンズに、サクサクに揚げられた白身魚が挟まれているバーガーと言えば『フィッシュバーガー』。このフライは何の魚なんだ?食べている時にふと感じたことがある方も多いのではないでしょうか。今回は有名ハンバーガーチェーン店で使用されているフィッシュバーガーの原材料を調べてみました。
フィッシュバーガー
ハンバーガー屋さんに立ち寄った際に、誰しも一度は食べたことがあるであろう『フィッシュバーガー』。サクッとした白身魚のフライが挟まれていて非常に美味しいですよね。
食べ始めると「この魚は何だろう?」と思う人も多いのではないでしょうか。そして食べ終わる頃にはそんな疑問もどこかに飛んで行ってしまっていることが殆どだと思います。
あらためてこの機会に調査してみました。
国によって違う原材料
日本の有名ハンバーガーチェーン店では現在は「スケトウダラ」という魚が使用されています。
スケトウダラは北太平洋などに広く分布しており、深海域付近に生息している魚です。たらこが取れる魚としても有名ですね。
そして、国によってフィッシュバーガーに使用されている魚は異なります。アメリカでは「タラ」、イギリスでは「ホキ」、オーストラリアでは「ミナミダラ」が原材料になっており、これらの魚はすべてタラ科に属しています。
国によって漁獲量が変わってくる中で、同じ科の魚を使用することで味に大きな差が生まれないようにする工夫なのでしょう。
フィッシュバーガーがなくなる!?
オーストラリアでは以前、フィッシュバーガーには「スケトウダラ」ではなく「ホキ」が使われていました。
「ホキ」が有効な水産食用資源と知られてから、世界的に乱獲が行われ、今現在では、絶滅が懸念されるようになっています。
こういった経緯もあり、オーストラリアでは「ホキ」を原材料としたフィッシュバーガーの製造が見直され、「ミナミダラ」が使用されるようになったのです。
もし、「ホキ」が絶滅していたとしたら、主な原材料として使用されていたフィレオフィッシュは製造自体が問題視され、販売停止になっていたかもしれません。
今後もフィレオフィッシュを美味しく楽しむためにも、世界中の各国が漁獲量をしっかりと守ることが必要と言えます。
代用品の探索
では、もしタラ類が絶滅に瀕してしまった場合、どのような魚で代用できるのでしょうか。
日本で増殖してしまっている魚種から考えてみました。
①ブラックバス
②アメリカオオナマズ
③イタチザメ
などに可能性がありそうです。
どれも白身ですので、味さえ問題なければ、かなり有力な候補なのではないでしょうか。
現在これらの魚は日本各地で駆除対象となっており、食用とすることが廃棄ではない有効な利用方法だと考えられます。
まとめ
意外と知らないフィッシュバーガーの原材料は実は、「スケトウダラ」という魚でした。
意識して調べてみないとこの先ずっと知らないままだったかもしれませんね。
筆者の個人的な意見としては、タラのみでなく、色んな魚で作るバリエーション豊かなフィッシュバーガーを食べてみたいです!
<近藤/TSURINEWS・サカナ研究所>