「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説

渓流師にとって欠かせない餌となるのが、渓魚が常食している川虫だ。川の中には実に様々な川虫が棲息しているが、これら川虫は使用する時期を使い分けることで、より渓魚達の「普段の生活」へと近づくことが出来、直接的に釣果へと結びつく。今回はそんな川虫の中から、クロカワムシ・オニチョロ・スナムシと、その外の川虫にスポットを当てて紹介していく。

【渓流釣りがゼロから分かる!『渓流釣り特集』を読む】

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

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荻野祐樹

釣り歴は約25年。得意ジャンルは渓流釣りと、カワハギ・タチウオ・メバル(全て餌釣り)等。解りやすい!をモットーに発信していきます。

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渓流釣り 淡水の釣り

時期による川虫の使い分け

まずは、普段渓魚達が「どのような川虫を」「どの季節に食べているか」という、いわゆる食性を知っていこう。

解禁直後

自然環境下の渓魚達は、真冬の間は捕食行動をあまり積極的に行わず、水底でじっとしていることが多い事が研究により判明している。

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説これらを常食している(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

解禁直後の2月~3月は、徐々に摂食活動を活性化させる時期にあたり、この時期に多く見られるキンパクやヒラタ(オコシムシ)をよく食べる事が判っている。

4月

キンパクやオコシムシの羽化時期である4月頃は、これら水生昆虫の羽化直前幼虫や成虫を飽食している。また、釣り餌には向かない、非常に細く小さいクロツツトビケラ(黒く細長い木の枝状の生物)がよく腹から出てくるし、河川による違いはあるだろうがスナムシも時折見られる。また、ヒラタもよく食べているのだが、羽化時期にあたるオコシムシよりもナデムシが多い印象だ。

5・6月

気温が上がり始める5・6月は一気に陸生昆虫が増える時期で、大型個体は陸生昆虫を好んで食べていると思われる。とはいえ水生昆虫もある程度食べているようで、本流魚では特にクロカワムシやオニチョロの比重が一気に増す。

7月以降

大型個体はやはり陸生昆虫(落下昆虫)をメインに食べているように思われるが、ナデムシやクロカワムシもよく腹から出てくる。それ以外だとマゴタロウ虫も時折見られるし、川エビが出てきたこともある。20cm前後の個体は小さな羽虫やナデムシが多い様に著者は感じている。

クロカワムシの生態

ではここからは川虫の生態についてみていこう。前編ではキンパク・ヒラタ・ピンチョロに注目したので、今回の一種目はクロカワムシだ。

★★★過去記事リンク挿入:渓流餌釣りで使用する【川虫ってなにもの?】生態を知れば爆釣間違いなし?

何の幼虫?

クロカワムシは、ヒゲナガカワトビケラというトビケラの幼虫で、体長は2~3cm程度。その名の通り黒っぽい体色をしているのが最大の特徴だ。

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説これがクロカワムシ(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

長野県辺りで親しまれている食材・ザザムシは、このクロカワムシが大半を占めている。

発生時期は春から秋

成虫の発生時期が4月頃~11月頃と幅広い季節に対応している関係で、サイズによるバラツキはあるものの、ほぼ年中採集が可能。丁度本流が最盛期を迎える5月頃に、餌として丁度良いサイズが採集できるので、アングラー的には大変都合がいい。

本流の特効餌

このクロカワムシ、どういう訳か支流での渓魚の反応はあまりよくないように感じている。逆に本流ではバンバン当たってくる特効餌とでも呼ぶべき存在で、水が澄んでいる時は小ぶり、逆に濁っている時は大きめの物を使用すると好結果を得られることが多い。

どこで採れる?

主な採集場所は河川の平瀬。拳大~抱えられるサイズの岩と岩の隙間に、落ち葉や小石を(自身の粘液で)くっつけた巣を造っている。

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説こちらがクロカワムシの巣(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

そのため、やや大きめの石が転がっている平瀬の下流側で網を構え、上流側の石を蹴とばしてみたり、岩を起こして巣から直接採集したりするといい。採集後はかなり暴れ、お互いに噛みつきあったりする事もあるのだが、ヨモギの葉をちぎったものを餌箱に入れておくと大人しくなるのでオススメだ。

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説このような場所が狙い目(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

オニチョロの生態

次に、オニチョロの生態をみていこう。

何の幼虫?

オニチョロはキンパクと同じカワゲラの幼虫で、主にオオヤマカワゲラという大型種の幼虫。見た目もよく似ており、キンパクをそのまま大きくしたような感じだ。大きなものは4cm近くになる。

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説かなりゴツい見た目(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

発生時期は初夏

オニチョロは3年程度かけて成虫になるため、年中様々なサイズが採れるが、羽化時期は5~6月に集中する傾向にある。

6月~7月は河川の傍の植物に3~4cm程度の成虫が静止しているところがよく見られ、大型個体の胃からはこの成虫が出てくることもある。

最盛期の大型狙いに

体が大きい分生命力が強く、生きた状態をキープしやすい反面、動きが大変活発なためエサ箱から這い出さないように注意が必要だ。

外殻が比較的硬いため、小型渓魚にちょっかいを出されにくく、ヒットすれば良型の期待大だ。

どこで採れる?

生息場所は、水通しが良い水質の良い川。キンパクと同じように流れがよく当たる瀬で、拳くらいの岩がごろごろしている場所を探してみよう。

「渓流釣りのエサは季節で変わる!」 春~初夏に活躍する川虫3選を解説こんな場所を狙う(提供:TSURINEWSライター荻野祐樹)

後は他の川虫と同様に、下流側に網を立てて上流側の底に転がる石を蹴とばすようにすればいい。羽化時期になると、流れが緩やかな川底を歩いている事もある。

次のページでマイナー餌の「スナムシ」を紹介!

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