四方を海に囲まれ、1万年以上も昔から魚介類を食べてきた魚食大国の日本。そんな日本人が意外と知らないのが、魚の食べ方やマナー。キレイな食べ方はやはり相手に好感を与えるものだ。焼き魚の食べ方と、意外と知らないマナーについて紹介していこう。
魚料理のマナーとは
「魚料理は好きだけど、ちゃんとした食べ方や順番、マナーがあるなんて知らなかった。」そう思う人も多いのではないだろうか。
意外と簡単なので、この記事を読んで、是非実践してみてほしい。
盛り付けは頭が左
食べる順番を説明する前に、日本では焼き魚は頭を左に盛り付けるのがマナーの基本となっている。
その理由は諸説あるが、日本が古来より右利き文化だったことの”食べやすさ”からや、お祝い事では必ず左側に頭を置く”左上位、左優位”と言うような伝統が理由になっているためだ。
これから説明する食べ方は、この盛り付けを前提にしていることを踏まえてほしい。
きれいな食べ方とは
最近、若者の魚離れをよく耳にする。また若者でなくでもなかなか魚をキレイに食べられる人は少ない。
具体的な食べ方を説明していこう。
①ヒレを取る
尾ビレや腹ビレは最初に身から外しておくと食べやすくなる。外したヒレはお皿の端にまとめておくと見た目も綺麗でGood!
②中骨に沿って身に箸を入れる
頭から尾の方へ中骨に沿って箸先を入れ、背中側と腹側の身を切り離しておく。そうすることで身が剥がしやすくなり、きれいに食べることができる。
③頭の後ろから尾にかけて身を食べていく
頭の後ろから尾へと一方向に食べ進める。背中側が食べ終わったら、腹側も頭側から尾に向かって食べていく。
④中骨を取る
中骨と下の身の間に箸を入れて骨を浮かせ、箸で尾の骨を折って身からはずし、頭をつけたまま中骨全体をはずす。また懐紙などで頭を持つと、尾の骨が外しやすい。
⑤外した骨は半分に折り、皿の隅へ
頭を付けたまま中骨をはずし、中骨を折って皿の隅にまとめる。小骨やヒレなども中骨と一緒にまとめると食べ終わったお皿が美しい。
⑥上身と同様に頭の後ろから食べる
下身も上身と同様に頭の後ろから食べ始め、腹側へと箸を進めていく。尾にたどり着いた時に、お皿の中央がきれいだったら、上手に食べ終えたと言えるだろう。
この基本のルールを守れば、大体の魚はきれいに食べることができるだろう。
意外と知らないNG行為
魚を食べる順序は上で説明したとおりであるが、反対に魚を食べる上でやってはいけないマナーも存在する。無意識にやってしまっている人もいると思うので、今後はしないように気をつけよう。
タブーとされている食べ方の代表的な3つを紹介。
①尾ビレ側から食べる
前述の通り、魚は頭から尾に向かって食べるのがマナーである。気をつけよう。
②魚をひっくり返す
上身を食べ終えたら、ついついひっくり返して食べてしまいがち。だけどこれも実はNG。裏返すのではなく、中骨を剥がし、下身を食べよう。
③食べてしまった骨を口から取り出す
骨は箸で先に取ってから口に運ぶのが基本マナーだが、取りそびれることもあるだろう。でも、もし口の中に骨が入ってたとはいえ、取り出すときに指でつかんで出すのはNG行為。
箸を持っていない手で口を隠し、箸で骨を取り出すのが正しい作法である。
マナーを通して
どうだっただろうか?
今回は意外と知らない焼き魚の食べ方を紹介した。魚に限ったことではないが、キレイな食べ方は、その場にいる人へ好感を与える要因になる。また、魚は汚い食べ方をすると真っ先に目についてしまう食材でもある。
魚の命に感謝する意味でも隅々まで美味しく食べることを心がけよう。
<サカナ研究所/TSURINEWS編>