東京湾のボートメバルゲームを紹介する。特に横浜周辺は、チャーターボート(プレジャーボート)によるガイドをおこなっている船宿が多く、この釣りが盛んだ。
ボートメバリングの魅力
「ボートメバリングは基本的にナイトタイムの釣りだ。アーバンナイトな夜景や、工業地帯の美しい光を海上から独り占めできるところが魅力…」というのは冗談で、なんと言っても陸っぱりより、たくさん釣れるところがいい。数釣れる、というのには様々な要因がある。
陸の釣りに比べて、ボートからのアプローチはレスポンスがとてもよく、フレッシュな魚がいる場所を次から次へと攻められる。また、東京湾の陸釣りは禁止されている場所が多く、ボートに比べてポイントが限られてしまう。陸からメバルをキャッチできるチャンスは数回あるかないか。
プレミア感を楽しむところに魅力はあるが、多くの人は「たくさんのターゲットに出会えるほうが楽しい」と感じるはずだ。
実は初心者におすすめ
「数釣りは腕を上げるのにうってつけ」1度の釣行で、いろいろな情報や知識を得られたり、様々なアプローチにチャレンジ出来たりする。
メバルゲームの初心者ほど、ボート釣行することを勧めたい。
ボート釣行と聞くと、「敷居が高そうだ」と思う人はいるかもしれない。少しの勇気を持って踏み出す事ができれば、そこには無限の可能性や、体験したことがないメバルゲームが待っている。
貸し切りのみが多かったチャーターボートは、最近、乗り合いが増えている。ベテランやプロアングラーを同船させて、レクチャーしてくれるような企画を実施している船宿もあり、ひとりでも気軽に楽しめるような環境に変わってきている。
東京湾メバルのシーズン
東京湾では、冬になって海水温が下がり始めると狙いめ。
初期はスポーニング(産卵)と重なるため禁漁で、2月になると遊漁船が解禁になる。ハイシーズンは3月中旬から4月初旬ごろまで。
「花粉症シーズンが始まってから終わるまで」がベストだ。
ロッドとリール
ボートでも陸っぱりでも基本的には同じ。
ロッドは6~7フィートの専用。
リールは使用するロッドのバランスに見合った1000~2000番のスピニングリール。
ライン
ラインはフロロをメインにナイロンを併用する。後者なら1.5~3ポンド。
PEラインはお勧めしない。魚が潜んでいるのは障害物の周辺や奥で、そのなかにアプローチする。PEは根ズレに弱く、せっかくのメモリアルフィッシュを逃してしまう確率が高くなる。
またリーダーの結束が不可欠で、ライントラブルのたびに、暗闇で結びなおすのはストレス。チャンスタイムのとき、ルアーをキャストできないと、とてもがっかりしてしまう。
ルアー
ワームは1~2gのジグヘッドに2インチ前後のワームをセットする。
ハードルアーはタックル進化がいちじるしく、トップウォータープラグやシンキングペンシルなどのハードベイトで狙うプラッキングゲームや、タングステン素材を使ったマイクロジギングなどのアプローチがブームになっている。掛かる魚が大きいのが特徴。
ワームでの釣り方
ジグヘッド+ワームでのアプローチは「とにかく1尾釣りたい」という人向けだ。
照明が水面を照らす明暗の境、壁際、バースの下、橋の下などがポイント。ボートなら近寄れるので、ロングキャストは必要ない。アンダーキャストやピッチング、フリッピングで「ひょいっ」と投げるイメージだ。
ワームで狙う場合は、ポイントへキャスト後、まずは着水と同時にリーリング、ただ巻きでアプローチして活性を探る。バイトがなければ少しずつルアーを通すレンジを沈めていき、どの水深に潜んでいるか探る。
水面に近いようなら、トップウォーターやシンキングペンシルにチェンジして探ったり、深いところでヒットが多いようならマイクロジギングにチェンジしたりするなど、アプローチを替えるのは効果的で、釣果を伸ばすコツだ。