これから暑くなるにつれ雨が降ることも増えてきます。最近ではゲリラ豪雨も当たり前になってきていますが、そんな雨の後はサカナが釣れるチャンスかも?その理由について調べてみました。
(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)
気温が上がると雨が増える
空から降ってくる雨や雪の原料は、大気中に含まれる水蒸気です。夏が近づくにつれ、気温が上がると地上からの上昇気流も増えていきます。
この上昇気流に乗って水蒸気をたっぷり含んだ空気は上空に運ばれていきます。
すると上空にある空気の温度が下がり、水蒸気を含み切れなかった余分な水分は空中の小さなちりなどにくっついて水や氷になり、地上に落ちてきます。
これが、雨や雪のできる一般的なサイクルです。
夏は気温の変化が激しく、それに伴って大気中のバランスも変化が激しくなるため、突発的なゲリラ豪雨のような雨が降る機会が増えていきます。
雨の日はサカナの活性が上がりやすい?
私たち人間にとっては雨は服が濡れたり、傘を差さなければならなかったりと何かと手間が増えてめんどくさいですが、サカナたちにとって雨は嬉しいタイミングでもあります。
雨の日にサカナの活性が上がる理由をいくつか紹介していきます。
気圧が下がる
雨が降る際、基本的には気圧は下がります。
「サカナは気圧の変化によって水の中で深い場所や浅い場所を移動する」と言われており、雨の日が近づくにつれてサカナは比較的浅い場所を好んで回遊するようになります。
水面付近の酸素が増える
雨の日は雨粒が水面を叩いていますので、その波動が泡となり酸素を生むので水面近くの酸素濃度が上がると言われています。
酸素を求めているわけではないですが、水面付近でのサカナの活性は高くなるようです。
陸上の生物の気配が消える
岸際付近にいるサカナは常に捕食者を気にしています。
普段は私たち人間だけではなく、捕食者となる大型の鳥などから身を守るために水面には常に注意を払っているのです。
雨が降ることで水面には波紋がたち、捕食者の気配を感じなくなることでサカナの活性は上がると言われています。
エサが流れてくる
特に河川や海へと流れだす河口周辺に限りますが、雨による増水の影響で周辺の木や草についた昆虫などが川に流れていきます。
また、遊泳力のない小型のサカナは増水した川の流れに逆らえず河口まで流されてきます。
こういったエサとなる虫やサカナを求めてお腹を空かせたサカナたちは雨になると活性が上がるのです。
雨が降ると釣れやすくなるサカナ
雨が降る事で釣れやすくなると言われているサカナをいくつか紹介します。
クロダイ・キビレ
クロダイやキビレは汽水域に生息するサカナで、非常に警戒心が強いサカナとしても有名です。
雨によって地上からの気配が薄れることで流れてくるエサを積極的に狙うようになります。
雨の日の河口付近では群れになって泳いでいることもあります。
スズキ
スズキは雨の日に釣れやすくなるサカナの代表格で、クロダイやキビレと同様に河川の上流から流されてくるエサを積極的に探しています。
河口や流れの集まるところで流れてくるエサを待ち構えていることが多く、増水し濁った環境はかなり期待できるでしょう。
ナマズ
「雨が降ればナマズ」というイメージを持つ人も多いでしょう。
ナマズも同様に雨が降った時に流されてくるエサを積極的に探しているので、流れ込みなどに集まってきます。
水面への関心が高まっているのでトップでの釣りに期待が持てます。
<サカナ研究所>