全国的に大人気のエギング。もともとは陸っぱりのエギングをやっていたけど、これからボートエギングにも挑戦してみようと思っている方もいるかもしれません。ただ、初心者には沖のエギングはあまりおすすめできないかもしれません。その理由を説明します。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・檜垣修平)
陸っぱりより船釣りは有利?
陸っぱりからのエギングでは届かないエリアや、そもそも断崖絶壁で立ち入ることすら出来ない場所を探れる船からのエギング。
場所移動も素早く、たくさんのポイントを打てるので釣り人にとってはかなり有利になる一方で、船釣り故の弱点も存在します。チャンスが増えるとはいえ初心者にとってはかなり難易度が高くもなる船釣りの注意点を解説していきます。
水深がすぐ変わる
ボートエギングでは、基本的にドテラ流しという方法で船を流します。船を風に対して垂直にし、風の力で船を流します。
広いポイントを探りながら釣りをするためイカに巡り合うチャンスは増えますが、自分自身も船と共に常に移動しているため、足元の水深は常に変化します。
船長は逐次その時の水深をアナウンスしてくれますが、その変化に釣り人側は臨機応変に対応しなくてはなりません。
7mのつもりでやっていたのに、実際は10mだった場合、エギが底から3m浮いていることになりますから、藻にタイトに付いているイカへのアプローチが出来ていないことになります。
基本的にボートでやる場合はエギの着底はわからないので、しっかりと水中でのエギの状態をイメージして状況変化に対応する技術が求められます。
同じ場所で投げることは2度とない
陸からでは、自分の立ち位置を変えなければ目の前の海の中は変化しません。しかし、船は常に動いているので、自分がさっき投げた場所とまったく同じ位置に立って投げることは2度とありません。
同じポイントを流し直すことはあっても、エギが通るコースは若干変わっています。さっきは20秒で藻に絡まったのに、今度は30秒経ってもなにも引っ掛らないということはよくあることです。
海中の見えない部分を、少ない情報から読み取らなくてはなりません。
自分の立ち位置で対応異なる
船のどこに自分が立っているかによっても自分の行動が変わってきます。船の最前列、または最後尾のある場合は片方の隣が空いていますが、胴の間と言われる真ん中に自分がいる場合は両隣は配慮し、真正面にしっかり投げる必要があります。斜めに投げるとお祭りしてしまいます。
また、船が斜めになって流れる時がたまにあるので、隣の人のラインを見て自分が投げる位置を修正する必要があります。ボートでは1人での釣りではないので周りへの配慮が快適な釣りに必要となります。
最初の一杯の為にはおすすめしない
まだアオリイカを釣った事がない初心者にとっては、ボートエギングは技術的におすすめできません。陸からのエギングが一通りこなせるようになって初めて、ボートからのエギングを十分に楽しめるようになります。
ただでさえアタリが少なく、操作の難しいエギングを船からとなるとそれ相応の技術が必要になります。
しかし、陸からでは届かないエリアを狙い撃ちできるのは釣り人にとってはとても大きなアドバンテージ。是非陸からなエギングで基礎を身につけ、ボートエギングにトライしてみてください。陸からでは味わえない春の数釣りが出来るかもしれません。
<檜垣修平/TSURINEWSライター>