第34回のテーマは「奥が深いドボン釣り」。わずか3枚差とはいえ素人さん相手に敗北した吉田。あえて敗因を深掘りすると、そこには2点の決定的な違いが見えてきた。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
ウキは大きくてOK
結局、今回も惨敗だったね。マルキユーインストラクターが御年80歳近いおじいちゃんに負けてしまうなんて。まあ高田さんは土浦新川の常連だから、多少のアドバンテージはあるにしてもね。
「返す言葉もございません」
「まあまあ、私の釣果なんてたまたまですから」
「ところで高田さんのウキはとても大きいですね。いつもそうなんですか。あのウキが沈没するオモリ量といったら相当なものですよね」
「そうだよ。トップが細いと見えづらいし、オモリ量が少ないと向かい風で振り込みづらいからね。それにウキが小さいと流れが強まった時にシモってしまうでしょ。できればどんな状況であってもウキはできるだけ垂直に立っていてほしいからね」
「なるほど。となるとボクのウキは小さすぎたのかなぁ。自分では大きめをチョイスしたつもりだったのですが」
「別に隣で見ていても違和感は感じなかったですよ。むしろいいウキだなぁって。でも私にあのトップは見えないな」
べつに流れに負けていたわけでもないしアタリも見えていたのだから、ウキのせいではないんじゃないの?それに吉田も高田さんも外通しという点では共通していたわけだし。
「であればいいのですが、釣果の差がどこにあるかって真剣に考えてみるとアラが見えてきてしまったものですから」
負け惜しみを言うのかと思ったら、今回はしおらしいじゃない(笑)。
いもグルテンが効いていた
「あとはやはりエサですかね。自分が使い慣れたエサでイケるかと思ったので、高田さんから勧められたいもグルテンは結局使わなかったのが心残りです」
「ここの常連の多くがいもグルテンをブレンドしているだけで、釣れるって保証ではないんですけどね。でも実績は確かにありますよ」
やはり比重ですか?
「だと思うんですけど。あとは適度な寄せ効果でしょうか。サナギでもペレットでもなく、さつまいも。これが微妙に効くのではないかと自分は感じています」
「使っていない自分が言うのも何ですが、いもグルテンって意外に開くんですよね。練って押しつければ持ちのいいエサになりますし、作ったままなら重いのに開く性質をもっている。やはり使わなかったことを激しく後悔しています」
オモリ量に関してはどう?見た感じでは吉田のほうが軽いように感じたけど。
「そうですね。高田さんのオモリ量(号数)を見てがくぜんとしました。やはり流れ川ではがっちり止めるほうがいいんだぁって」
でも吉田だってちゃんと仕掛けは止まっていたよね?
「あとはラインの張りですね。エサもそうですが、これが今回の急所だったのでは、と今思えば強く感じています」
ラインの張りがキモ?
もうちょっと詳しく解説してくれる?
「平常時ならいいのですが、今回のようにウネリが入ったり強い流れが出るとラインがたわみやすくなりますよね。それをできるだけ防いでくれるのがウキの浮力、つまりは復元力です。浮力が強いほどウキはオモリの真上に近づこうとしますから、ゆえにラインも張らせやすい。緩んでいるラインよりもピンと張っているほうがアタリは伝わりやすいのは道理ですから」
なんだ、ちゃんと分かってるじゃない。だったら何でもっとウキを大きくしなかったの?
「サイズ的には十分だとその時は思ってしまったんですよね。仕掛けも流されたりはしていなかったですし」
でもラインは張りづらかったと反省しているわけね(笑)。
「どこかに落としどころがあるならエサとウキの浮力。これが今回の敗因かなと強く感じています。まだまだ経験不足ですね」
「そんなことはないでしょう。経験値の少ない釣り場でいきなりアタリを出しているのですから、さすがとしかいいようがありませんよ」
高田さん、そんなに持ち上げなくてもいいですよ。これからも機会があったら吉田のことを揉んでやってください。
「よろしくお願いします。今日はお付き合いいただきありがとうございました!」
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
土浦新川
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