マルキューインストラクター・吉田康雄のザ・チャレンジ!第22回は沖段底をやってみよう。竿いっぱい(チョウチン)が推奨される段差の底釣りにおいて、あえて沖打ちをする狙いとは。釣り場は埼玉県さいたま市にある武蔵の池。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース編集部 関口)
埼玉・武蔵の池で実釣
十年に一度の強烈寒波が日本列島を襲うと、ニュース等で流れていた1月24日(火)が取材日だった。
幸い恐れていた強風は夕方からだったので、世間が騒ぐほど釣り場は寒波の影響は感じない。むしろ釣り日和だよね?
「ですね。これなら予告していた釣りも難なくできそうです」
沖め狙いの段差の底釣りだよね。
「そうです。武蔵さんは18尺リミットなので規定いっぱいを振ります」
そもそも、なんで沖めなの?竿いっぱいで底を取ったほうが何かとやりやすいじゃん?
「活性の高い魚を狙いたんです。釣りが簡単になりますからね。というか竿いっぱいの釣りに比べて制約が多いのが沖打ちなので、活性が高い魚がいてくれないとかえって大損をくらう可能性もあるのですが」
つまり手前(竿いっぱい)は活性が低い魚が多いというわけ?
「それもありますし、エサ慣れした難しい魚が多いのかなって」
なるほどね。となると、やはりメインは新ベラってことになるのかな?
「そうあってくれれば理想なんですが」
であれば何も段差の底釣りでなくとも、両グルテンバランスの底釣りでもいいのでは?
「新ベラにそこまでの活性があればいいのですが、ボクはないと思っています。となれば釣り方はセット釣りのほうが有利だと考えます」
でもバラケを打つと、狙っていない旧ベラまで寄せてしまうのでは?
「大歓迎です。ウキが動いてくれれば、やりようがありますから」
厳冬期の目標は5枚
なーんだ、つまりは欲ばりな釣りってことじゃない!新ベラを主体に狙うけど旧ベラも歓迎だなんて。
「結局、そういうことになりますでしょうか」
でしょうかでなく、そういうことでしょ。まあいいよ。とにかく有言実行。そうでないと、また読者から「吉田のヤツ、欲張ったくせに大したことないな」って言われちゃうからさ(笑)。
「頑張ります!」
ところで目標は?
「5枚です!」
15枚ではなく5枚?いつものビッグマウスはどこにいったのよ?
「あれからかなり反省(学習)しまして、目標は控えめにしておいたほうがいいかなって。それに厳寒期の武蔵さんは、そんなに甘くはないですから」
開始早々のヒット
7時に入場。オーナーとも相談して、中央桟橋の釣り座64番に入釣。飛天弓柳18尺竿を継ぎハリス10-50cm、食わせは魚信でスタートする。水深は3本弱。タナは下バリトントン。
なお沖打ち効果を検証するため、1席空けた吉田の左で記者も竿17尺両グルテン底で竿を出す。水深は同じようなもので、タナは上バリトントン。エサは吉田推奨のブレンドでグルテン四季1+凄グル1+水2。
記者はビューンと振りきりで、吉田はきっちり落とし込んで7時30分すぎにほぼ同時に第一投。すると、吉田にも記者にもすぐに何やら触りが出始める。吉田はセットなのでバラケが抜ければウキは戻してくるが、記者はバランスのしかも硬めの両グルテンなので、何かいなければウキが戻るはずもない。
ウキの戻りがいいわりには落とさないね。
「それっておそらくジャミですよ。朝イチはジャミが動きやすいんですよ。あとヘラがハシャギ気味になったりもするので糸ズレアタリが目立つこともあります」
そんなことを話していると、吉田の竿がいきなり曲がった!
次回も「沖段底をやってみよう」です。
<週刊へらニュース週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>