1年で最も釣れない厳寒期の陸っぱりライトゲームで【釣果を上げるための3つの条件】

1年で最も釣れない厳寒期の陸っぱりライトゲームで【釣果を上げるための3つの条件】

水温が10℃にも近くなるとショアの魚は壊滅的に釣れなくなる。比較的簡単に反応するライトゲームの対象魚も、例外ではない。1~3月の極寒期は、基本的に釣りは「お休み」である。しかしあえて釣ろうと意気込むなら、どのようなポイントを釣ればいいのだろうか?今回は極寒期ライトゲームが成立するかもしれない、3つの条件を紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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ショア ソルトルアー

ふつうには攻略できない極寒期

アジ、メバルというライトゲームの対象魚の適水温の下限は、それぞれ15℃、12℃くらいだ。これ以下では反応が悪くなる。アジはまた回遊魚なので、一度抜けてしまうと原則的には戻ってこない。暖かくなるまで釣れなくなる。

メバルは12月か1月くらいに産卵の時期があり、その前はよく食うのだが、アフターは食わなくなる。このときにちょうど水温が落ちることが例年重なり、寒い時期も釣れ続けると思われがちなこの魚も、一旦停まる。リスタートは、4月くらいだ。

この二大対象魚の他にも沿岸では通年いる魚、カサゴもまた寒い時期には釣れにくい。朝夕のマヅメにだけ捕食を済ませ、あとは穴にでもこもっているのだろう。

1年で最も釣れない厳寒期の陸っぱりライトゲームで【釣果を上げるための3つの条件】カサゴもしばらくお休み(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ということで、1月~3月は、ライトゲームはお休み。海水温11℃が、すべてのボーダーと考えるといいだろう。これを下回ると、ふつうに攻略することは難しい。ただ、どうしてもこの時期も釣りがしたいというなら、方法がないわけではない。

3つの条件でピンポイント狙い

極寒期のライトゲームを成立させるには、魚の居場所をピンポイントで特定することである。「この漁港」などといった、おおまかなつかみ方では甘い。「この漁港の、このストラクチャーの、この時間の、このレンジ」という、まさしくピンポイントでの特定だ。筆者はこういう釣り方を、「ワンポイント」と考えている。

さて、では、具体的にどのような場所になら極寒期にも魚は着くのだろうか?特にメバルやカサゴといった、あまり回遊しない魚に関して、ヒントとなる3つの条件を挙げよう。

温排水

工場地帯からちょっと離れた釣り解放区を釣り歩いているとわかるが、海中から排水が出ている場所があったりする。本当に寒い日には、湯気が見えたりする。これがいわゆる温排水だ。必然的に海水温が上がりやすく、魚が着きやすい。

温排水が温める領域は必ずしもピンポイントではない。結構大きな範囲に広がることもあるので、もし先行者がピンポイントに入っていても、あきらめずその周りを釣ってみることだ。

居着きがいるストラクチャー

方々を釣り歩いていると、なぜかここには通年居着きの魚がいるな、と思うストラクチャーがないだろうか。筆者の知る限りでも、たとえば大阪湾奥かもめ大橋で、堤防の凸凹のこの凸の場所だけ異常に魚が多い、と知るポイントがある。なぜかはわからないが、とにかくそうなっている。

そのような場所はもちろん有望で、極寒期のワンポイントの絞り方は、筆者としてはコレしかないとさえ思っている。

1年で最も釣れない厳寒期の陸っぱりライトゲームで【釣果を上げるための3つの条件】ここしかないストラクチャーを狙う(提供:TSURINEWSライター井上海生)

デイゲーム

盲点なのがデイゲームだ。大穴とまでは言わないが、天気のいい日の日中は、ちょこちょこと釣れたりする。ワームで、底のダーティング、またはふわ釣り。湾奥ならば地形変化が入っている一帯や、自然に富む海ならば小エビの姿が見られるような岩礁帯がよく釣れる。

1年で最も釣れない厳寒期の陸っぱりライトゲームで【釣果を上げるための3つの条件】デイで入るのも手(提供:TSURINEWSライター井上海生)

釣り控えるのも賢者の選択

極寒の中の釣行は、忍耐の時間ともなる。アタリがなければ、やんわりとした「行」ともいえる。気温と同様に、繰り返しになるが海水温はよくチェックしよう。さすがに10℃以下はきつい。また上述の三条件をチェックして、どこにも魚がいないと思ったら、やはり釣行は休止した方がいい。

釣りに行かないことでどれくらいのお金が節約できるか?諸費を考えてみよう。あえてこの時期に釣り控えて、金銭的な溜めを作るのもよい。ちょうどもうすぐ、ニューリールなどが発表されるタイミングでもある。釣りを節約するのも、賢者の選択と言えるだろう。

<井上海生/TSURINEWSライター>