今回は筆者のホームグラウンドである松阪市の櫛田川上流を紹介したい。魚影が濃くポイントも豊富で、初期の放流物から天然、稚魚放流物、そして本流の大アマゴまでいろんな釣りが楽しめる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・石橋英之)
魚影の濃さ抜群の櫛田川
今年は厳しい寒さが続いているが、いよいよ待ちに待った渓流のシーズンだ。他県では2月から解禁されている所もあるが、私の住む三重県は3月1日から順次解禁していく。
今年の解禁は3月6日。前日に成魚600kg、4月に200kgが追加放流される。ここ数年放流物が大きくなり、昨年も30cm以上、40cm級まで放流された。今年はどんなサイズなのか楽しみだ。
もうひとつ楽しみの稚魚は、約5万匹が昨年5月中旬に波瀬川、蓮川及び各支流中心に放流された。こちらは4月以降が本番。釣り場は最下流の田引から森地区の間で、各支流がメインになる。
ポイントも豊富
上流の森地区で蓮川と国道沿いの波瀬川に分かれる。蓮川は上流に蓮ダムがある。ダム上流はもうひとつの支流の青田川とともに渓流相が続き、景観も素晴らしく天然、稚魚放流物も楽しめる。蓮川ダム上流各支流は天然物が狙えるが、今年は寒波の影響で積雪が多く4月以降がおすすめだ。
なお一昨年夏にはクマの目撃情報があったので注意が必要。解禁初期は放流量も多く、足場も良いダム下がおすすめ。波瀬川は釣り場も長く天然、稚魚放流物、成魚放流と幅広く狙える。ヒレピンは年によって釣れだしが違い、最近は少し遅れているように思う。解禁当社は放流物をメインに狙うといいだろう。
おすすめは波瀬小学校から山林舎まで。放流量も多く、駐車スペースもあるのでおすすめだ。
支流の多良木川、舟戸川、月川は解禁からヒレピン、放流物が狙え、特に月出川上流は以前放流釣り場があったポイントがあり、足場も良く釣り場も広い。そんな中から今回は毎年釣果が安定している蓮川、ダム下下流から紹介したい。
ポイント紹介
櫛田川のポイントを紹介しよう。
合流点
橋手前に駐車スペースがあり、本流筋は広い釣り場が広がっている。まずは波瀬川筋の橋と橋の間を狙ってみよう。落ち込みの開きに魚がたまる傾向にある。上流にも人が入っていると思うので、ひと通り釣ったら本流に移動するか、そのまま上流のスーパー前まで釣り上るのもおすすめだ。
スーパー香肌前
合流点から少し上流に走ると、右側にスーパー香肌がある。その前から河原に降りる道が着いており、10台以上の駐車スペースがある。潜水橋上下がポイント。よく橋の上からサオを出す人を見るが、基本橋下流左岸からのサオ出しがおすすめ。
川に立ち込まず手前から静かに釣っていく。川の真ん中は比較的流れも速いため、両サイドのヨレが狙いめだ。橋上流は全体的に流れがあるため、B前後のオモリでしっかり底を流す。夜明けからしばらくすると魚が橋直下に集まることもあり、仕掛けを送り込むと面白いと思う。
上流の大淵にも放流されているが、ポイントが大きくここでは7mクラスのサオが必要になり、ルアーが有利。なおスーパー香肌にはイクラを置いているので、エサの補充に便利だ。上流に走ると道路が90度右カーブしている所があり、ここから上流エン堤まで入川口が着いておりおすすめポイントだ。
木屋切集会場前後
右カーブからすぐに集会場があり、駐車スペースも十分。長トロのポイントで広範囲に探れるが、ここでは魚のたまるポイントを見つけるのが大事だ。沈み石の間の溝や下流のカケアガリなど、底の変化を狙うといい。下流に瀬が続き、その下には大トロがありここも放流ポイント。その下流に瀬が続き、上流で放流された魚が狙える。
トロ場で反応が薄くなれば、瀬の中のヨレをピンポイントで狙うのも面白い。集会場から上流名倉橋間も放流されており、橋上流は両岸からサオ出し可能。橋上下は適度に流れがあり、比較的釣りやすいと思う。
エン堤下
名倉橋から上流100mほどにエン堤があり、駐車スペースもある。エン堤上からもサオ出しできるが、やはり下流からのサオ出しがおすすめ。上流で仕掛けをナジませ、下流に向かって仕掛けを流すといいと思う。朝一番は足元でも釣れるが、時間が過ぎると川の中央や右岸の落ち込みに魚が移動する場合がある。
蓮川ダム下は比較的流れが緩く水面がフラットなので、オモリは小さめがいい。大きめのオモリは着水音で魚が警戒しやすくなる。掛かった魚を取り込む際も、水面で魚を暴れさせるのも良くない。できれば掛かった場所から違う場所に誘導して取り込みたい。