磯釣りの厄介者として扱われるウツボ。見た目からは、予想もつかない絶品料理に変身するうえ、余すことなくおいしく食べる方法がある。今回は「ウツボの唐揚げ」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
ウツボの下処理
ハリ掛かりしたウツボは、ハリを無理に外さず、そのままクーラーに入れる。この時、海水を少し注いで「潮氷」にしておくと2時間ほどで動かなくなる。とはいえ、突然動き出す場合もあるので、この時点では素手で触らないほうがいい。
持ち帰ったウツボはクーラーから取り出し、軽く水洗いする。次にウツボ全体に塩を振り、やさしく塩揉みする。これを2~3回繰り返したあとは、たわしを使ってゴシゴシと洗い、ヌメリを取る。
ポイント1:「エイリアン」
滑りを取ったウツボは水気を切り、まな板にのせて頭と尾っぽを切り落とす。ウツボの口は二段構造になっていて、「エラの近くにもう一つの口がある」と言われる。
釣り人の間ではここを「エイリアン」と言い、包丁を入れる際は、エラより少し下(胴側)に刃を立てて切り落とす。
ポイント2:尾っぽは肛門から切る
次に尾っぽを切り落とす。包丁の入れ方は、肛門付近に刃を立て、ぶつ切りにする感じ。尾っぽは骨が複雑に入っていて、さばくのが難しいため、別の料理に使う。
胴の部分を主に使う
下処理を済ませたウツボを3枚におろす。腹側の骨がない部分は刺し身などの生食がおすすめで、そのほかの身や皮を細かく切って唐揚げにする。包丁では、なかなか切れないので、ハサミを使うとよい。
ちなみに、この部位にはホッチキスの玉の形をした骨がある。骨の先端はまるくなっていて、食べる時に飲み込んだとしても、喉に骨が刺さることは少ない。ただし、慣れていない人は避けておこう。