ここ数年安定した人気を誇るタイラバ。本来はマダイを狙うためのメソッドだが、実はさまざまな魚種が釣れるのは周知の事実。だったらマダイにこだわらなきゃいいんじゃない?ということで今回のテーマはタイラバ五目だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
タイラバとは
タイラバとは、本来徳島県の鳴門海峡でマダイの一本釣り漁師が使っていた漁具から発展した、いわゆる漁具系ルアーである。その仕組みはいたってシンプル。中通しのシンカーにケプラーなどで結んだハリを2本。そのハリにネクタイといわれるヒラヒラしたギミックが付属している。
初めて見た時は、「こんなのでタイが釣れるの?」と思ったものだが、コレがとんでもないシロモノで、マダイどころか青物から根魚、ヒラメやマゴチ、アマダイやレンコダイ(キダイ)など、狙えない魚を探す方が難しいほど、何でも釣れてしまうルアーなのだ。
魚の気持ちは魚に聞いてみないと分からないが、このスカートが魚のバイトを誘発しているのは間違いなさそう。近年では膨大な種類のスカートが市販されており、一般的なストレートからカーブ形状のカーリー、ギザギザの突起が付いたドラゴンカーリーなども。
カラーも豊富で、赤やオレンジ、グリーンはもちろんグローやブラック、クリア、ラメ入りなど。形状とカラーの組み合わせを状況に応じて使い分けていくのも、タイラバの楽しみのひとつだ。
ターゲット
前述の通り、タイラバで釣れない魚はないというほど、何でも釣れてしまう。その中でも本命筆頭はもちろんマダイだ。これから冬にかけて深場で越冬するため、荒食いするようになる。
深場の砂泥底を攻めているとヒットするのがアマダイだ。このアマダイ、裏本命ともいえるほど人気が高い。京都では若狭グジといわれるブランド魚。その名の通り若狭湾で多く釣れるが、紀東方面でもよく姿を見ることができる。
このアマダイと同時に釣れるのが、レンコダイ(キダイ)だ。群れで行動しており、1匹ヒットすると連鎖で食うことが多く、数が出やすい。
岩礁帯を攻めているときにヒットするのが根魚類だ。マハタやキジハタ、オオモンハタなどのハタ類は、魚食性が強くかなり上層までルアーを追う習性がある。
他にもマゴチやヒラメなどのフラットフィッシュ、ホウボウやガンゾウビラメなどの底物系、ブリ族やヒラマサなどの青物もタイラバに驚くほど好反応を見せる。何がヒットしてもおかしくないのが、タイラバの魅力なのだ。