魚をおろした後の『アラ&内臓』。そのままだと生ゴミになり、夏場には悪臭の原因にも……。でも、有効活用すれば素敵な一品になるんです。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター杉本隼一)
魚の「アラ」
釣った魚の下処理で出てしまう頭や中骨などの「アラ」は、可食部の少なさや処理に手間が掛かることから大抵の場合は廃棄されてしまう部分です。特にタイの仲間や根魚などは頭が大きく、3枚おろしにした身の部分のみを食べようとすると廃棄する部分が増えがち。
しかし、魚のアラは廃棄するのがもったいないほどに優秀な食材で、ブリカマの塩焼きやあら汁など「魚のアラ」ならではの味わい方ができます。内臓も珍味として人気があるものがあるので、知れば知るほど奥が深い世界です。
魚の「アラ&内臓」の魅力3選
では、具体的なアラと内臓の魅力を紹介しましょう。
1.旨味が豊富
魚のアラにはたくさんの旨味が含まれており、アラを煮ることで濃厚な出汁を取ることができます。アラを煮出して取った出汁はあら汁や味噌汁にして飲むのがオススメ。アラから出てきたそのままの旨味は驚くほど濃厚で、一度飲めば病みつきになること間違いなしです。
釣りターゲットとして人気があるマダイやマゴチ、根魚などの頭からは特にいい出汁が取れるので、釣った際にはアラも美味しく味わってみてはいかがでしょうか。
2.脂や栄養がたっぷり
部位や魚種によっても異なりますが、アラには健康に欠かせない栄養もたっぷり含まれています。有名な血液サラサラ成分のDHAやEPAはもちろん、骨のある部分はカルシウムも豊富です。
また、腹に近い部分でもある頭やカマは脂も乗っているので、おいしく栄養もたくさん取れてまさに一石二鳥。大きな魚であればアラでも可食部が多く、筆者の地元ではマグロのカマを使った煮付けも人気があります。
3.食通唸らせる珍味も
魚の内臓も独特な味わいや食感から珍味として食されるものがあります。キモ、白子、卵が有名ですが、「ボラのへそ(幽門)」などかなりマニアックなものも。内臓は臭みを消すなどの下処理に手間が掛かるものが多いですが、一度美味しさを知ってしまうと手間が掛かってでも食べてたくなってしまうほどです。