鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオ

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオ

2年ほど前から急激に人気が出てきたトンジギ。トンジギとはトンボマグロジギングの略。トンボマグロとは、ビンチョウマグロのこと。今回は人気沸騰中のトンジギを取材した。

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山洋丸でトンジギ

今回取材でお世話になったのは、三重県鳥羽市本浦から出船している山洋丸。ブリやワラサ、サワラなどを狙うジギングにタイラバ、初夏にはタコ狙いなど、アングラーに人気の釣りを提供している老舗船宿だ。

今年は黒潮の分流が接岸していることもあり、例年以上にビンチョウマグロが好調。1人で5匹以上釣る人もザラにおり、これにキハダや8kg以上の大判カツオも交じっている。

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオ美味しそうなカツオも交じる(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

取材に訪れたのは3月9日。前日も絶好調で、いやがうえにも期待が高まる。午前5時半に桟橋に集合し、船にタックルを積み込む。

タックル

事前に戸羽船長から聞いていた情報では、用意するジグは200~400g。シルバーのロング系が人気で、フックはフロントかテールに1本。なるべく大きめのフックがお勧めだ。

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオジグは300g以上のロング系がメイン(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

タックルは通常ブリを狙うタックルより少し強めが基準だが、ラインは最低でもPEライン3号、できれば4号以上が望ましいとのこと。リーダーは60~80lbを10mほど。

魚が大きければ大きいほど、タックルの最も弱い部分から破断する。それはラインだったりフックだったりノットだったりすることが多い。相手はマグロ。タックルもラインもフックも、万全の体勢で臨まないと痛い目に遭うことになる。

ドテラ流しとジグウェイト

この日の山洋丸は2隻出し。親父さんの船と伸晃船長の船、ほぼ同時に桟橋を離れ、一路沖を目指し、航程1時間ほどで現場に到着した。

トンジギの基本はドテラ流し。船を風や潮に対して横向きに流し、広範囲を回遊するビンチョウマグロを迎え撃つのだ。ドテラ流しだと、船はアングラーの後方へ流れていくので、ラインは前方へ払い出されていく。

この流れるスピードによってジグの重さを決めていくのだが、基準は300g。ラインが立つようなら200gまで落とすが、流れるスピードが速い場合は400gまで重くして、なるべくラインの角度を抑える。

100m前後で船中1匹目

ジグが重いのでさぞ体力的にきついのかと思いきや、ゆったりとスローにジグを動かすので実際はそうでもない。むしろジグを回収する作業の方がかなりつらく、電動ジギングで挑戦する人も多いらしい。

開始して1時間、何の前触れもなく胴の間でヒット。ヒットレンジは100m前後とのこと。意外にすんなり上がってきたのは、10kgクラスのビンチョウマグロだ。

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオ船中一発目は10kgクラスのビンチョウマグロ(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

断続的にヒットコール

ここから断続的にヒットコールが上がる。入れ食い……ではないが、コンスタントにヒットが続く。

上がってくるのは10~13kgといった個体が多く、このサイズになると引きはなかなか強烈。

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオ深場でのヒットと強烈な引きが釣り人の体力を削る(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

キハダも登場

そんななかミヨシで、これまでとは違うヒット。じわじわ距離が詰まり、ぼんやり水面下に見えた魚体は黄色い。キハダだ。

船長はギャフからモリに持ち替え、エラをひと突き。一発で決まって船上に上げられたのは、ヒッサゲと呼ばれるキハダマグロ。20kgまでのキハダをこう呼ぶらしい。

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオひと際強烈なファイトでキハダ登場(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

フィーバータイムはチームプレイが重要

そして正午を回ると待望のフィーバータイム。トモでヒットコールが上がったと思ったら、ドミノ倒しのように胴の間2人も同時にヒット。他の人はジグを回収し、ヒットした人同士の間隔を空けるように釣り座を空ける。皆で協力し合い、1匹1匹を大事に獲っていくのもトンジギの魅力。

ヒットレンジの共有もそうだが、チームプレイの要素が強いのもこの釣りの特徴だろう。

鳥羽沖『トンボジギング』でフィーバー 船中本命16匹にキハダにカツオファイトの後は疲労困憊(提供:週刊つりニュース中部版・編集部)

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