メバリングで使うジグヘッドに、最近タングステン製のものが出てきた。飛距離や沈下速度など、様々なアドバンテージがあるTGヘッドを活用してみよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
TGヘッドでメバリング
一般的なジグヘッドは、オモリ部分にごく普通のナマリを使っている。タングステンのジグヘッドは、比重が高いためオモリ部分が小さい。一般的なジグヘッドと比べると、コンパクトな形状になる。画像は、普通のヘッドとTGヘッドを比べたものだ。
重量は同じ。微妙にシャンク長だけは違うので厳密な比較にはならないが、やはりTGヘッドの方が明らかにナマリ部分が小さい。リグってみてもワームの溶け込みがすごく良い。
目が利くメバルに対しては、筆者の印象としては、オモリ部の大きさも見ているような気がする。同一レンジを攻めるときでも、確実にオモリ部分が小さいヘッドの方が、反応が良いように思う。実際このTGヘッドで、この冬の大阪南港の激渋状況を攻略している。
TGヘッドのアドバンテージ
メバリングにTGヘッドを用いることで、アングラーは次の3つのアドバンテージを得る。
1. 爆風・荒波に対応
シルエットが小さいTGヘッドは空気抵抗を受けにくい。風に強いのだ。また、きれいに水流を受け流せる。下の写真のようなしけた波止際でも、TGヘッドならさらっと通せた。
2. 飛距離が伸びやすい
空気抵抗が小さい=よく飛ぶ。特にタングステン化はメタルジグで流行し、ライトゲームのジグヘッドまでおりてきた、という流れなのだが、確かにTGメタルジグ同様、このTGヘッドもよく飛ぶ。体感的に飛距離が「ひと伸び」は確実にしている。テトラ際のトレースなどで、軽量ヘッドで距離を稼いで、さらーっといいコースを通せるアドバンテージは非常に強い。
3. リトリーブに強い
タングステン化されたことによって、水受けが小さくなっている。同じg数のジグヘッドと比べると、使用していて明らかに、リトリーブの巻き感がさらっとしている。かなりジグヘッドの存在感がステルスになった感じがする。メバルには、エサ(ワーム)だけが表層をすーっと漂っているように見えるはずだ。
ただし、TGヘッドはその水の抵抗の小ささの分、沈みやすい傾向があるので、表層レンジキープの釣りにはあまり適さない。また、非常に軽量なヘッドでもきれいにコースをつくって打てるが、メバリングの専用ロッドでは、少しリグの存在感が薄すぎる。よりピーキーなアジングロッドと組み合わせて使った方が良いかもしれない。