11月8日、温泉で有名な三重県の長島町にアフリカ原産の外来魚ティラピア狙いに出かけた。ペンシルを使った短時間のトップゲームを堪能することができた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・浅井達志)
長島町でティラピア釣り
三重県の長島町周辺の水路には温泉からの排水が流れ込み、冬でも水温の保たれる場所がある。
今回のターゲットは、そんな場所に生息しているアフリカ原産の外来魚ティラピアだ。夏の間、広範囲に散らばっていたティラピアたちは、水温が低下すると温排水の流れ込む場所に集結する。当然ポイントは限定的になるが、魚の密度が高くなるため釣果の期待も高くなるのだ。
小型ペンシルでトップゲーム
最初のポイントに到着したのは、お昼を少し回ったころ。ティラピアは雑食性の魚なので多彩なルアーで狙えるが、やはり楽しいのはトップゲームだろう。タックルはライトなメバルロッドにPEライン0.4号、6lbのリーダーを介して小型のペンシルベイトをセットする。
25cm級含み2匹ヒット
岸際の日陰となる部分にキャストし、小刻みなドッグウオークにポーズを絡めて誘っていくと、数投で反応があった。魚が小さいせいかミスバイトだったが、周辺を重点的に探るとほどなくヒット。15cm級の小型だが、ヒットシーンが見えるだけに楽しさも倍増だ。
その後も反応はあるが、ミスバイトが多くヒットには持ち込めない。そこで少し移動してみることにした。ロッドアクションで誘った後、ポーズを入れたところでいきなりのヒット。サオを曲げた魚は25cm弱、まずまずのサイズだ。
ここから数匹追加したが、やがて魚がスレてしまったのか反応が悪くなった。
ティラピアの釣り方
こんな時は深追いせず、さっさと見切るのが正解だ。温排水の流れ込みは何カ所かあり、その下流も含めてポイントは多い。1カ所にこだわらず、ラン&ガンスタイルで活性の高い魚を探していくのが釣果の秘けつとなる。
この釣りで大切なのは、釣り人の存在を悟られないよう気配を消してアプローチすること。うっかり水面などのぞき込もうものなら、その瞬間にアウトだ。驚いた群れが猛ダッシュで散り、周囲にいる他の群れまで警戒させてしまう。
その傾向は大型になるほど強く、場合によってはキャストの際の風切り音でさえNGとなることも多い。相手からは十分な距離を保ち、ロングキャストが難しい場面ではルアーを流れに乗せてポイントまで送り込むなどの工夫も必要になる。
とはいえ基本的には食欲旺盛な魚なので、食欲が警戒心を上回れば簡単に食ってくる。今回は使用しなかったが、細かく切った食パンなどをまきエサにして活性を上げてやるのもいいだろう。