秋のきれいな空気を吸ってのんびりと一日を過ごす。そんな気持ちで釣友たちと出かけた竜田川釣り池でのヘラブナ釣りをレポートする。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・森宮清釣)
竜田川釣り池で新ベラ放流
秋も深まり、山々も色濃く化粧しだした。奈良・平群町の竜田川釣り池でも、秋を告げるモズの鳴き声がこだまして、季節がかわったことを知らしてくれる。
10月31日、釣友とのんびり秋の空気を味わいたいと、この釣り池を訪ねた。今回も喜多さんと健次さんと私の3人での釣行だが、いつもと違うのは、すでに数人の釣り人が竿を出していたことだ。
釣り場に着いて知らされたのだが、この日は14時半頃から新ベラの放流をするとのこと。これらが釣れ出すのは2、3日後になるはずだが、楽しみだと話す常連さんたちの声が明るい。
私たちは中桟橋の入り口付近に陣取って準備を始めた。今回は竿15尺、道糸1号、ハリス0.3号で長い方が40cm、ハリはリグル4号とした。エサは一景の底餌クロレラ50cc、バラケグルテン30ccで床釣り。
序盤は苦戦
天候は絶好の釣り日和だが、朝夕の冷え込みがヘラブナたちの動きを押さえていると思うので、エサを床に置いて、いつもより長く待ってみようという訳だ。
しかしどうしたことか、この日は30分ほど何のアタリも出ない有様。少しバラケを打ってみようとバラケマッハ50ccとバラケグルテン50ccを混ぜ合わせたが、これは効果の分らない間に合わせの思い付き配合だ。
だが効果はジャミから出始めた。エサが床に届く直前から小刻みなアタリがウキに出て、時々鋭くウキを引き込むアタリまで出始めたが、アワせても何も掛からない。
小型ながらヘラブナ続々
11時頃、喜多さんが竿を曲げて、この池では良型に入るサイズを釣り上げた後、しばらくして私のウキもツンと気持ち良くヘラブナがきたことを知らせてくれる。
ヘラブナの気配がまったくなかったので、頭のてっぺんに明りが灯った気持ち。隣に座る健次さんの仕掛けに絡みそうになるのを何とかタモに導いたのだが、掛かったヘラブナは小型で手のひらサイズのきれいな魚だった。