順調な2020年兵庫・明石のマダコシーズン。緊急事態宣言解除から好釣果が聞こえており、私自身も順調に釣果を重ねています。今回は、直近3回の釣行から今シーズンの傾向を考察してみました。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・丸山明)
2020年の明石マダコ釣り
兵庫・明石周辺に生息するマダコは、越冬時の水温の影響を受けます。2018年冬は、明石、二見での水温が7度を切る低水温になりました。これは、雪解け水の影響と聞きましたが、マダコは低水温に弱く、下限限度としては6度を下回ると死に至ると漁師に聞いたことがあります。
初春に二見港周辺でナマコ漁をする潜水漁師が、マダコの亡骸を多く見たという話もその時に聞きました。確かにこの年は、漁師、釣り人ともに振るわないシーズンとなりました。低水温で極端にマダコの個体数が減少したのでしょう。そして、翌2019年は例年並み水温で推移し、釣れる数は平年に戻りました。
そして2020年ですが、兵庫県水産技術センターの水温観測情報によると、2月の低水温期に10度を下回っていません。結果として、例年GW前後から開始されるマダコ乗合船では3月から釣果があり、乗合船のホームページは賑やかな状況です。
コロナ禍の外出自粛制限で巣籠でしたが、解除後は型も良く数も出て順調な釣果。筆者としても6月は、5、12、18日と3回の釣行とも順調です。
梅雨がタコを育てる
筆者は、「梅雨がマダコを育てる」と聞いたことがあります。一般的にマダコは真水を嫌い、大雨の後は活性が鈍ると言われます。しかし、雨で川から栄養素が多く流れることでプランクトンが増え、タコのエサとなるカニやエビなどの甲殻類が育ち、結果としてマダコが育つという食物連鎖です。
6月から出没するリリースサイズのちびっこも、梅雨のおかげで夏には食べごろのサイズに育ちます。2020年の梅雨は、降雨が多いと予報が出ています。特に西日本では降水量も多いということです。
梅雨のエギタコ釣り
次に、梅雨のエギタコ釣りのポイントを解説します。
エギカラーとアクション
梅雨により、水温や塩分濃度が変化して、活性に変化が出ることがあります。巻き上げ中のバラシが増える時は、活性が低く乗りが悪く、足1本に浅く掛かる傾向があるからで、こんな時ほどエギのカラーチェンジが効果あります。
タコは食いしん坊ですから、興味を引くカラーのエギが目の前に来れば飛びつくはず。エサと違い、エギタコ釣りは「色」と「動き」でタコを誘います。柑橘系・白色系のエギは必須アイテム。追加で、派手目系に地味目系があると良いでしょう。
エギのアクションですが、好奇心の強い相手に「速い、遅い、小さく、大きく」の組み合わせで様々に誘います。掛けた時の「ズンッ」という重みが、マダコゲームの醍醐味です。
チャンスタイムを逃さない
マダコはナワバリを持つ生き物。エサとなる甲殻類が多い場所が一等地、潮に乗ってゆっくりと流れる船がマダコの筋に来た時は、勝負どころです。乗合船でバタバタと釣れる時がそのタイミングとなり、反応がない場合はエギの色を釣れている人と一緒にしましょう。乗合船のうまい利用方法でもあります。
また、釣れる場所では手返しを速くしましょう。獲物を入れる容器も近年は様々な形で、使いやすいものもあり、手返しに効果があります。