サクラの開花が目前まで迫り、暖冬とさわがれた冬が終わりに近づいている。春の祭典こと『乗っ込み』を前にして、千葉県香取市を流れる黒部川・大根塚周辺が急上昇中だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース APC・中村直樹)
黒部川の概況
黒部川は千葉県香取・旭の両市に源を発し、同県香取郡東庄町の潮止め水門(通称・逆水門)で利根川へつながる総長18km強の1級河川。おもにかんがい用や飲料水に使用され、ボートやカヌー、レガッタなどの水上スポーツも盛ん。町をあげての大会も行われるほどで、地域に密着している。
釣り人からは〝大型の黒部〟として親しまれ、ここを専門に狙う釣り人も少なくない。毎年新ベラ放流も行われ、昨秋は日研・全放協及び日釣振から計700kg、3月13日には香取市・東庄町の両観光協会から1t弱の放流が行われる。
近況はマブナ交じりだがウキの動きは良好で、40cmを超えるジャンボも連日のように飛び出している。本格的な乗っ込みは4月~5月にかけてとまだ先だが、春を感じた魚が動き出したのは確実のようだ。
黒部川のポイント
では、具体的な釣り場を紹介していく。
1、南岸・ポプラ並木
川幅が広く遠浅。乗っ込み間近の魚は、水深40~70cmしかないこのエリアを意識し回遊を始める。冬期は長竿が有利だったが、最近は竿13尺前後でもウキが動くようになった。流れの影響を受けやすいのでドボン仕掛けの用意を忘れずに。
2、南岸・ふれあい橋の対岸
水通しがよく水深が2本半以上あるので、年間を通して入釣者が多い。空いていれば12~13尺竿でもウキは動くが、できるなら15~18尺を使用したい。
3、北岸の黒部川大橋~ふれあい橋
最近好調のポイントで、連日のように多くの釣り人が並んでいる。ふれあい橋に近づくほど浅くなり、橋の周辺は1本程度。平均すると2本前後。手前にゴロタ石が入っているので、竿は13尺以上が理想。
4、北岸・フロート周辺
ポプラ並木の対岸にあたり、駐車スペースも十分ある。冬期に大型が出ていたポイントで、その名残りか今も釣り人が多い。水深は1本前後で竿は15尺以上。
5、阿玉川水路
ここ数年、放流から数日経過すると新ベラが黒部川から流入する。大型の実績もあるので、侮れないポイントだ。阿玉川水門周辺がメインで東岸は水深2~3本で竿12~15尺、西岸が1本半~2本で竿は15~21尺。荒天で黒部川が荒れている時の逃げ場にも最適だ。