ウキを使っているフカセ釣りは表層から海底までの対象魚を幅広く狙え、釣り場についても河口から防波堤、砂浜、磯までと対応の幅がとても広い。使用するタックル類についても、手持ちのサオ(ルアーザオ、ノベザオなど)の流用でOKだ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版APC・横田宏徳)
ウキフカセ釣りの対象魚
ウキフカセ釣りの対象魚は幅広く、代表例としては表層ではサヨリ、中層にかけてはアジ・サバ・クロ(メジナ)・マダイ、中層から海底にかけてはチヌ(クロダイ)・メバル、海底付近ではアラカブ・ハゼなど、多様な魚種が狙えるのが魅力である。
季節によって釣れる主な魚種例は以下にまとめる。
年中…チヌ、クロ、アジ、サバ、マダイ、アラカブ、ボラなど
3~5月…サヨリ(大型が産卵により接岸)
5~8月…イサキ、キスなど
8~11月…ハゼ、キス、サヨリなど
6~2月…カワハギ、イシダイなど
ウキフカセ釣りのタックル
磯ザオを使用する方法を基準にして、紹介していく。
サオ&リール
クロの対象サイズを23~30cmクラスと想定すると、サオは磯ザオ(アウトガイド式あるいはインナーガイド式)の0.6~1号クラスの5.0~5.3mを、リールはレバーブレーキ付きあるいはドラグ式のスピニングリールの2000~3000番クラスでミチイト1.75号クラスを150m巻けるものを選んだら良い。いろいろな種類・価格があるので、釣具店スタッフに尋ねながら自分に合っているものを選んだらよい。
ウキ
ウキについて、初めは浮力がB~3Bくらいのものを使用した半遊動仕掛け(別図参照)を組んだら良いと思う。慣れてきたらG2・G3…0号と浮力を徐々に小さくしてみることや、潮が速ければ5Bクラスのウキを使用するのも有効。
アタリの取り方はウキが沈んで数秒後にアワせたり、ウキが沈んでミチイトが走るタイミングでアワせたりするとよい。
アタリの小さい時は、ウキ周辺に波紋が発生することがあるので、数秒後にアワせると良いこともある。
また、波紋が発生するほど活性が高くなったと感じた場合(特にクロ・アジ・サバ・サヨリ)は、小型棒ウキを使用した2段ウキ仕掛け(別図)も有効で、状況にもより、棒ウキが沈んだタイミングや飛ばしウキまで沈んだタイミングでアワせてみるとよい。
ミチイト
ミチイトは前述の通り、ナイロン製の1・75号が良い。慣れたら1・5号も使用してみると良いと思う。理由は号数が細ければ仕掛けが絡みやすいからだ。
なお、少しでもミチイトに傷が入ると、アワセを入れた時に高切れを起こしてしまいせっかくの獲物が台無しになるから、時々でよいので、ミチイトに傷がないか確認しておくとよい。
ハリス
ハリスはフロロカーボン製の1.5号で十分。万が一、40cm以上のクロやチヌが釣れても十分対応できる。もし、食い渋りに遭った場合は1.2号に落としてみるのも良い。
ハリ
ハリについては、クロ釣りを例に挙げると、グレバリ、伊勢尼バリの3~6号、あるいはチヌバリの1~3号があれば十分。食いが活発な場合は大きめのハリで良いが、食い渋りに遭った場合は段階的にハリの号数を落としてみる。そうすることで、クロやチヌ・アジの食い方が変わってくることもあったり、口に掛かりやすくなると思う。
主な魚種別において、使用するハリの例については以下のようになる。
チヌ…チヌバリ1~3号
アジ、サバ、アラカブ…グレバリ3~7号、チヌバリ1~5号、メバルバリ9~11号など
マダイ…グレバリ6~8号、チヌバリ3~5号、伊勢尼バリ6~9号など
サヨリ…サヨリバリ3~6号、袖バリ8~11号など
キス、ハゼ…キスバリ7~10号、ハゼバリ7~10号、流線型9~12号など