宮崎県のメジナ釣りで不調が続いている。例年であれば、日向灘の沖磯は悪くても700~800g程のサイズが2、3枚は釣れる。今年の様に1枚も釣れない、やっと釣れても手のひらサイズという事は無かった。宮崎の磯に40年以上も上がり続けている私の父も、こんなことは初めてだと言う。実釣をまじえて考察してみよう。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)
今冬のメジナ不調を考察
「悔しいです!今までは潮が悪いとか言い訳してメジナがゼロでも当たり前と思っていたけど、ニヤついて誤魔化してたけど、今は悔しいです!!」という訳でメジナ不調の原因を冷静に考察する事にした。非常事態宣言が出てもおかしくない今シーズンの宮崎メジナ事情。釣れない釣れないと嘆くだけでは意味が無い。シーズンが終わる前に不漁の原因を突き止め、満足のいく釣果を修め、終わり良ければ全て良しと笑いながら冬のメジナ竿から春のイシダイ竿へ持ち替えたい。
なお、メジナ前線が大分県との県境を越えて宮崎県北端の延岡市まで南下してきたらしい。例年より3か月以上も遅い。しかし延岡のすぐ南にある門川までは南下していないようだ。メジナ前線がどこまで南下してくるのかがシーズン終盤の鍵になる。
隣接エリアとの比較
宮崎県に隣接し、海岸線が繋がっている鹿児島県と大分県の状況を調べてみた。ウェブで釣果情報を集め、さらに周辺エリアの15店舗以上の釣具店へ電話で詳細を確認した。
鹿児島県
まずは同じ黒潮域である鹿児島県。シーズンイン当初は浮きグレが大量に湧き釣果が伸びなかったが、それらが瀬に着き始めてから釣れるようになったという。例年よりムラがあるが、それなりの釣果は出ているとの事。ちなみに宮崎県では浮きグレの姿も無い。宮崎県との県境沖にある志布志湾の枇榔島では好調をキープしているらしい。私がいつも釣っている場所から20km程しか離れていない。この20kmの間に何が起こっているのだろうか。
大分県
そして大分県。こちらは黒潮の影響よりも、関アジ関サバを生む豊後水道の流れの影響が強く、水温も宮崎県より3℃程低い。今年は(今年も?)好調な様で、TSURINEWSでも大分県のメジナ情報はよく見かける。釣具店からの情報も大分県南部を中心に明るい話題が多かった。ちなみにメジナが釣れている大分県南部の佐伯と宮崎県北部の北浦とは磯続きで、エリアとしては一括りにしてもおかしくはない。だが県境付近から急にメジナの影が途絶える。魚には国境も県境も無いはずなのに。