冬場の瀬戸内と言えば、マダイの数釣りで知られるサビキマダイが本番。2月25日は姫路港発の知々丸で、小豆島沖へ出かけた。が、この日はイワシのベイトが沸き、ベイトに付いたマダイが好反応を見せ、サビキマダイからこの時期珍しい、落とし込み(アンダーベイト)での釣りとなった。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
前日のヒットポイントは不発
最初のポイントは水深25mの浅場。風の子島の北側の浅場で、実は沖の潮が速いので、少し緩むのを待つ意味もあったが、前日はこの浅場でマダイが釣れたと言う。
探見丸の画面を見ていると、ベイトと言うよりはマダイの魚影が薄く映っているようだが、常連の瀬尾さんによると、食い気のあるような反応ではないと言う。少し流したが、反応がないので今度は、風の子島の南側、つまり沖側に移動した。
当日第一号はマダイ35cm
こちらは潮がぶつかり、大きなヨレができていて、いかにも釣れそうな雰囲気。潮上からヨレに向けて船を流していくと、右舷トモの松浦さんの長竿がいきなり曲がった。ゴツン、ゴツンと頭を振るマダイらしい引きを楽しみながら上げてきたのは35cmほどのきれいなマダイだ。仕掛けはサバ皮との事。
ただ、1尾は釣れたものの以降は沈黙が続き、船長は反応を見ながら徐々に沖の深場へと流すポイントを変えていく。何度かの流しの後、探見丸の画面を見ると、その日初めて、真っ赤になるようなベイトの反応が映っていた。
「これは釣れる!」と、松浦さんが投入すると、小さな穂先への反応の後、いきなりゴツゴツッと竿先がたたかれた。そこではアワせずに少しずつ巻き上げると一気に竿先が舞い込む。ここで軽く竿を起こすようなスローに乗せるアワセを入れると、引きに拍車が掛かったような強引が襲ってきた。
マダイの他に掛かっていたのは
竿を満月に曲げて、浮かせたのは50cm級のマダイだ。そして、よく見るとその下のハリに10cmほどのカタクチイワシが掛かっていた。強い反応の正体はカタクチイワシだったのだ。
と言う事は、マダイはカタクチイワシのベイトに付いていると予想できるので、落とし込みの要領で、まずはイワシをサビキ仕掛け食わせて、掛かったイワシをマダイに食わせるように釣りを方向転換。
ビニール製のチョクリ仕掛けに変更
仕掛けはここで、全員がビニール製のチョクリ仕掛けに変更した。このチョクリ仕掛けにイワシが好反応で、マダイに食わせるよりも、まずはイワシを食わせる方に重きを置いた状態だ。
瀬尾さんによると、イワシの反応が底から10mより上に出ているので、オモリを10mほど浮かせた状態で軽くシャクリを入れて、フォールさせるとイワシがサビキに食ってくるとの事。イワシの掛かった反応を感じればそのまま、少し仕掛けを下ろしてみるが、止めてしまうよりも少し上下させた方が良いらしい。