【外房2020春】『コマセハナダイ』釣りキホン 船釣り入門者にオススメ

【外房2020春】『コマセハナダイ』釣りキホン 船釣り入門者にオススメ

千葉外房の片貝・飯岡周辺のコマセハナダイが好調。入門者にもハードルが低い時期で狙いめだ。そこで基本的な釣り方をおさらいしよう。

千葉県のリアルタイム天気&風波情報

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

アバター画像 TSURINEWS編集部

船釣り エサ釣り

ハナダイの生態

関東地区の地方名・ハナダイは、標準和名で「チダイ」。姿・色はマダイとそっくりだが、一般的な見分け方は尾ビレのフチが黒いのが後者。また、エラブタのフチは、血がにじんだように鮮やかな紅色であり、これが名前の由来となっている。

産卵期はマダイが春~初夏に対して、本種は秋。サイズは、大型の成魚でも30~40cmほど。ちなみにオスは、30cmを超えるくらいに成長すると、オデコが前方へ張り出し、その姿から「デコダイ」とも呼ばれる。

コマセハナダイ釣りのタックル

外房で使用するプラビシのサイズはFLなどの60号。これにマッチするのはオモリ負荷20~50号の1.8~2.1mコマセシャクリ用。穂先が敏感なことは当然だが、コマセを振り出す動作がしっかりでき、胴に張りと粘りがあるものが理想的。

PEライン3~5号が200mほど巻ける中小型両軸が適している。ひん繁にシャクリを繰り返すので、あまり細いミチイトは勧められない。

腕長30~45cmの片天ビンにコマセを入れるプラビシを使用。天ビンには径1.5~2mm30~50cmのクッションゴムを付ける。

ミキイト・ハリスは、ともにフロロカーボンライン2~3号、全長3m前後の3~5本の吹き流し仕掛け。

複数のハリは、ウイリーのみ、ウイリーと空バリの組み合わせ、あるいは空バリだけのものを用意したい。ハリはチヌの1~3号。なお、ウイリーのカラーは白、ピンク、青が基本。これに緑や茶などを混ぜることがある。

空バリにはオキアミを使用。尾羽根を切り、切り口からハリ先を入れ、腹に抜き真っすぐになるように付ける。このエサの替わりにイカ短やイカの塩辛を使っても面白い。エサ持ちがよく、潮況によっては抜群の効果を発揮する。

コマセハナダイの釣り方

釣り場に着いたら、プラビシにアミコマセを八分目ほど詰める(ギュウギュウにするとコマセが思うように出せない)。カゴの下穴は全閉、上窓を3分の1~4分の1ほど開ける。コマセは一度にドバッと撒かずに、少しずつ確実に。指示ダナを2往復してわずかにコマセが残る程度が理想となる。

【外房2020春】『コマセハナダイ』釣りキホン 船釣り入門者にオススメ上穴で放出具合を調整する(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

ポイントが定まると、船長からタナの範囲が指示されるので、それに従う。合図が出たら、仕掛け、天ビンの順に投入。人数が多いときは、オマツリを回避するため天ビン、仕掛けの順にする場合も。

投入したらリールのクラッチをフリーにして落とし込む。指示ダナの範囲の下限でストップをかけ、そのまま2~3秒仕掛けを潮になじませてからシャクリに入る。すぐに行うと仕掛けが天ビンに絡むことが増えるので必ず行う。

シャクリは、撒いたコマセの帯のなかに仕掛けが同調し、ウイリーやエサを付けたハリが漂うイメージを描く。70cm~1mのストロークでサオ先を海面からキュッとシャクり上げ、上で3~5秒のインターバルを入れる。この止める動作が魚に食う間を与えることにつながるので、とても大事だ。

アタリがなければリールを巻きながら、サオ先を海面に戻し、再びシャクる。こうして上の指示ダナまで探り、2往復したら巻き上げてコマセを詰め直す。

このシャクリの速さやインターバルの長さを調整し、イチ早くその日に合ったパターンをつかむことが、好釣果に結びつく。

【外房2020春】『コマセハナダイ』釣りキホン 船釣り入門者にオススメシャクリの基本(作図:週刊つりニュース関東版 編集部)

アタリとアワセ方

アタリの多くは、止めたサオ先がジワリと水平に戻るときに訪れることが多い。コツンとわずかにきたり、クンクンやクイッとサオ先が入ったりとさまざま。

常にサオ先から目を離さないで、違和感があったら鋭くシャープにアワせる。クッションゴムを使っているので、しっかりアワセを入れないと完全なフッキングは望めない。念のため追いアワセを入れるのもひとつの手段だ。

ハリ掛かりしたら、メリハリの効いた小気味いいタイ特有の引きをサオの胴で受け止めながら、スムーズなリーリングを心がける。30cm以上の大型なら、無理して抜き上げずに、船長または隣の人などにひと声かけてタモ取りしてもらおう。

<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年2月7日号に掲載された記事を再編集したものになります。