年を越すとメジナ(クロ)の声が聞こえてくる。 寒グロの声だ。メジナは年中釣れる魚ではあるが、寒グロは型もさることながら、何といってもその食味の良さにある。クロ師達が待ちに待った季節の到来だ。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢﨑 人生)
ルアー変更でサワラフィーバー突入!
ルアーを変更して1投目。今までと同じコースを通してみるとガツガツという衝撃と同時に竿が曲がった。頭を振るような引きをしているが、案外するする寄ってくる。足元まで来てようやくドラグから糸が出るような突っ込みを見せた魚の正体は60cmを超えるサワラだ。
磯に上げると小さなキビナゴを吐いている。やはりベイトはキビナゴで正解だったが、ルアーは色もサイズもまるで異なる。潮が澄んでいないので派手なカラーに反応したのかもしれない。それにしてもずっとキビナゴを吐いている。凄い量だ(サワラが吐いたキビナゴは全てイソヒヨドリが美味しくいただきました)。
さらに86cm堂々のサワラを釣り上げ
その後は2投連続ヒットなど、サワラフィーバーへ突入。86cm、2.9kgのサワラを上げたところで迎えの船が来て納竿。クロの顔は拝めなかったが様々な魚種が数多く釣れて、満足とも不満とも違う不思議な気持ちで港まで船に揺られていた。
8人全員がメジナ0匹!
戦いは終わった。港へ戻る船内。クロを釣った人はまさかの0人。玉砕である。クーラーからはみ出た大きなサワラの尾に話題が集まる。それ以外には語る話も無いほどの釣果だったのだ。
10日前までは40cmクラスのクロも釣れていたというので、海が荒れて潮が冷めた事で総員玉砕という結果になったのだろう。釣りに必勝法は無い。こんな日もある。船頭のブログで釣果を確認しながら状況が良ければ半月後にまたリベンジする事を誓い家路についた。
ボラの刺身が絶品
クロは釣れなかったものの釣果は十分だった。ご近所にサワラを配って回り、我が家でも海の恵みを堪能した。特にボラの刺身とサワラのフライは絶品だった。
ボラは個人的には刺身10傑に入るレベルだと思う。まだ食べた事の無い方は沖磯でボラが釣れたらその場で締めて持ち帰る事をオススメする。食膳を眺めながら、次回はメジナとヒラスズキを食卓に並べようと心に誓った。
<楢崎人生/TSURINEWS・WEBライター>