年を越すとメジナ(クロ)の声が聞こえてくる。 寒グロの声だ。メジナは年中釣れる魚ではあるが、寒グロは型もさることながら、何といってもその食味の良さにある。クロ師達が待ちに待った季節の到来だ。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢﨑 人生)
寒ボラやカサゴもヒット
絶望的な状況の中、クロ以外はボラやカサゴがぽつぽつと釣れる。京浜運河で釣れるボラは食べると生命の危険を感じるだろうが、ここは夏目漱石に『猿と人が半々くらいの割合』と言わしめた田舎・宮崎。それも沖磯だ。寒ボラも刺身で食べる事ができるので、母も喜ぶだろう。
イシダイの気配後は、年無クロダイ!
カサゴが釣れてくるなら仕掛けを流している範囲はあまり深くない。水深は竿1本半程度だろう。エサは底付近を漂ってる。それを裏付けるかのように、父はイシダイと思しき魚を2度掛け、2度とも切られている。
ヘダイやチヌ(クロダイ)も混ざり、特にチヌは51cm・2.3kgという良型。悪条件下で五目釣りを達成出来た。ただ大本命のクロは1匹も釣れないままだ。
ルアーフィッシングに変更もアタリなし
釣れる魚はコマセで寄った魚ではなく偶発的な魚である事と、肝心のクロが釣れない事からルアーに変更。しかし残念ながらヒラスズキが狙える地形でもポジションでもない。ヒラスズキは地形とサラシとルアーを引くポジションが命。念の為にルアーを引いてみるがやはり反応は無い。
再びクロ釣りに戻る。そうこうしていると時々ではあるが沖で小さなボイルが発生しているのに気付いた。ごく短時間でボイル自体も小さい。ルアー竿に持ち替えた時には既に終わっている規模のボイルだ。小型の青物が回遊している事を予想してルアーで沖を打ち続けるが芳しくない。
マッチザベイトでキビナゴをイメージしたルアーを投げていたが、思い切って派手なルアーであるビーチウォーカーアクシオンのラメピンにチェンジ。何となくの思い付きで投げると、1投目からミラクルを呼んだ。