寒い日が続くが、久々に和らいだ気温と晴天の予報の1月19日、21日、紀北・和歌山港に寒チヌ(クロダイ)のフカセ釣りに出かけた。
下げ潮狙いの釣行
当日の潮回りは午前8時7分が満潮で173cmの潮位を迎える中潮で、現地着は午前7時半ごろ。
下げ潮狙いの釣行となった。
ポイントに着いて海面を確認すると、前々日の雨の影響か結構濁りが出ている。
予報通りの晴天で、ほぼ無風に近いので非常に釣りやすいと思いながら、仕掛けの準備に取り掛かる。
B負荷の水平ウキに落としオモリとしてG1を打ち、ハリス側に『ゴム張りガン玉/ヤマワ産業』G3、G5を打つと、その時点の塩分濃度でちょうどシブシブ設定になり、その状態で釣りを開始した。
まきエサは、生オキアミ1.5kgに『生さなぎ黒鯛/ヒロキュー』1袋のみ。
さしエサは生オキアミを持参した。
上げ潮いっぱいの午前8時に釣り開始。
表層は静止状態に見えるが、底潮は右方向に微妙に動いたり止まったりを繰り返している。
この日は、気温が少し暖かかったが、そこは冬の海。
エサ取りも何もいないようで、さしエサの生オキアミの返却が続く。
ただ、気を抜いて仕掛けの投入を繰り返していると、微妙なアタリを見逃すことにもなるので気は抜けない。
この低水温時はさしエサをくわえたまま動かず、ハリ掛かりせず、サヨナラも多いが、ラッキーなことに早い時間帯で答えが出た。
ミチイトが走る
釣り開始後1時間ほどでサオ2本半ほど沖を流していたウキが、微妙に早くなじんだような気がした。
しかし、そのまま何もせずウキが完全に消えるのを待ち、サオで聞こうか迷った瞬間、ミチイトが明らかに走った。
アワせる。
乗った~。
十分にやり取りとチヌの引きを味わい、タモ入れしたのは40cmを少し超すチヌだった。
すぐさま仕掛けを打ち返し、当然2尾目を狙うも、どうも塩分濃度が下がってきたようだ。
先ほどと同じ具合に仕掛けをなじませるには、打ってあるガン玉G5を一つ外すとちょうどいい。
これは余りよろしくないパターンである。
下げ潮の時間帯に入っても、塩分濃度が下がらず潮位だけが落ちて底潮は海水が差してくる場合はいいが……。
少し遠投気味でもう1尾小型を追加して、少し早いが正午に納竿とした。
1月21日。再び和歌山港へ。
1月19日に続き、比較的暖かい日が続いた21日、再び紀北・和歌山港へチヌ狙いで出かけた。
当日は微風の晴天予報だったので、自宅を少し早めに出て、午前5時前にポイント着。
日が出てウキが見えるまでに、まだ2時間ほどあるが、環付きウキに『ケミホタル/LUMICA』が装着できるので、暗い内から開始した。
B負荷の環付きウキにガン玉B&G5×2個で、ウキを浮かせたシブシブ設定になったので午前5時10分に第一投。
当日のまきエサは、生オキアミ3kgに対して『俺のチヌ/ヒロキュー』2袋を混ぜ合わせた。
さしエサは生オキアミ2Lのみ使用。
真っ暗闇の中だが、どうも潮が動いていない模様。
ひたすらまきエサ打ちし、時間が経過していく。
開始から1時間半経過したころ、海面がザワつき始めた。
表層もそうだが底が明らかに釣り座に対し右方向に動き出した。
チャンス到来の予感
チャンス到来の予感……と、心の中で思い始めたころ、ケミホタルの付いたウキが微妙に沈むのでサオで聞いてみると、ゆっくりと海中へ。
「アタリだ、アタリ!間違いない」脳内で再確認した。
この寒い真っ暗なフィールドに消えていく光は、私のテンションと体温を上げてくれる。
暗くてサオ先にラインなどが絡んだでいないか分かりづらいので、注意しながらアワせると乗った。
サオの胴まで絞り込む良型の引きは間違いなく寒のチヌである。
チヌをストリンガーに掛け、すぐさま2尾目を狙うがそうは続かない。
午前7時前の夜明け過ぎ、日の出の微妙な加減でウキが見づらい状況下、おそらくアタリと思うが、寒の時期は本当にアタリが小さいので見逃してしまう。
もう少しハッキリとウキを海中に引き込んでくれればいいが、アワせどころがないので、また、少し聞いてみると、サオに引きが伝わった。
2度アワセ的にサオをシャクると、すっぽ抜け。
ハリ外れである。
チヌバリ3号にサイズを上げて気を取り直しながら、仕掛けを打ち返す。
完全に日が昇り、ケミホタルを外して自分本来のフカセ釣りスタイルを十分に楽しみながら、1尾ずつ拾っていく。
当日の満潮は午前9時過ぎだったが、上げ潮いっぱいから下げに入った途端、塩分濃度が落ちたのと、さしエサのオキアミが急に冷たく感じられたので、少し時間が早いが午前10時過ぎに納竿。
午前5時から10時までの約5時間で、寒のチヌが8尾釣れたので、この時期とすれば満足な釣行だった。
阪和道の和歌山ICで下り、和歌山市街へ向かい、和歌山港方面へ。