今日の問診票
マダイと並び秋のコマセ釣りの王道ともいえるワラサ釣り。大好きな釣りで、自分なりに頑張ってはいるのですが、今ひとつ数が伸びません。何か良いアドバイスをよろしくお願いします。(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤惣一郎)
乗船したら行うこと
コマセブロック付けエサの解凍
第一投から妥協の無い釣りを行うにはコマセ、付けエサともポイントに着いた直後からベストな状態でなければなりません。ポイントまで近い場合は、特に早めの準備が必要です。
タックル、釣り座のセッティング
まだ暗い時間なことが多いので、慌てず落ちついて道糸を確実にロッドガイドに通し、ロッドキーパー、コマセバケツ、バッテリー、電源コードを最適な状態にセット。天秤・ビシ・クッションもセットしておきましょう。
仕掛け準備
朝イチは、時合いになることを前提に8号または10号の太ハリス6~8m仕掛けをセット。ただし食い渋る時も考え、釣り座には6号を6~8m仕掛けもすぐに交換できるよう備えましょう。バックの中に入れていても、すぐに交換できなければ意味はありません。
実釣開始後はコマセワークが重要
タナの指示は状況によって海面(上)からの場合と底からの場合があります。上からの場合は、タナよりハリス分深くビシを降ろし、2,3回シャクリながらタナまで巻き上げます。底からの場合は、底から10mの指示が多いです。
ビシが着底したら一般的にワラサのいる深さ、底から3m巻き上げ、やはり2,3回シャクり、コマセを振り出しながらタナまでビシを上げます。
この基本操作は、一般的な教材に記されていますが、実際現場で大切なことは、潮の流れによる道糸の傾きをできるだけ補正した上で、丁寧なタナ取りとコマセワークを行うことです。
特に、船長が底からのタナ取りを指示する場合は、潮が速いことが多いです。そのままビシを降ろすと着底時、かなり道糸の傾きが大きくなります。
海底が近づいたら一旦道糸の出を抑え、傾きが小さくなるよう努め、その後ビシを載せるように海底に降ろします。それでも傾きが大きいときは、底を取り直すといいでしょう。
初めの巻き上げも底から3mと決め込まず、2~4mの中で色々やってみて探りましょう。コマセは、特に朝イチは船にワラサを着かせる意味でも、全員で積極的に撒く努力が必要です。
コマセは、ビシいっぱいに詰め込まず6~7割くらいでビシ窓も調整し出やすくして、初めのコマセワーク+タナ取りでビシ内のコマセがほとんど振り出されるイメージで手返し良く、仕掛けを入れ替えましょう。
なお朝の時合いで同乗者は釣れて自分が釣れない場合は、コマセがしっかり振り出されていないことやタナぼけ、ハリスが長すぎてコマセと付けエサが同調出来ていないことなどが考えられます。
ハリスが8mの場合は6mにしてみましょう。きっと自分にもアタリが出るはずです。一度アタリを出せたタナ取り、コマセワークをインプットしてアタリパターンとして繰り返し数を伸ばしましょう。
やりとりと取り込み
ワラサのアタリはまず穂先がフワフワした後、グッと引き込まれるパターンが多いです。ほとんど向こうアワセで針掛かりします。
ハリス径に応じて、予めドラグを調整し、特に6号ハリスの場合はファーストランは走らせますが、それが止まったら、しっかり頭を向かせましょう。
ラインを出し過ぎるとオマツリや根ズレでバラすリスクが高まりますが、8~10号の太ハリスでも強引な巻き上げはバラシの原因になります。
頭を向かせ主導権を握ったら、ラインテンションを変化させないことに留意して、ドラグと巻上速度を上手く調整し、派手なポンピングは行わず巻き上げましょう。
タモ入れは同乗者と協力して行うのが良いですが、船全体が時合いで忙しいときは、自分でタモ入れが必要になる場合もあります。天秤が海面に現れたら、竿はロッドキーパーに置いて、落ちついてハリスを手繰りましょう。ケガの予防に手袋や指サックは必需品です。