各沖で安定した釣果の出ているアジ。30~40号のビシを使うLTアジ、130号のビシを使うビシアジ。シケが続いても、ある程度の土産はできるし、日によっては50尾、100尾といった大釣りも射程圏。12月27日(水)、相模湾小坪の洋征丸から取材した。
鎌倉沖にて釣り開始
同船は、アジ・マダイ五目という形で、アジのポイントでマダイも狙えたり、釣った魚を泳がせて青物やヒラメをターゲットにする人が多い。
取材前日は、初めての釣りで貸し道具の人がブリを上げるといった快挙もあった。
当日は予約した14人が集まり、午前7時前に出船。
やや北西風が強く一日できるか心配なところ。
30分ほど走って鎌倉沖で開始。
「水深は95m。下から3、4mでコマセを撒いて、5mで待ってください。魚の反応がでてくるまで、コマセをしっかり撒いてください」とていねいなアナウンスでスタート。
イワシミンチのコマセをビシに詰めて、付けエサは支給の赤短か、各自持参した青イソメを使う。
なかには2cm角のサバの切り身を付ける人がいるが、これはマダイの確率がかなり高い。
アジのポイントでも狙えるのでハリスは3~3.5号を使う人が多い。
とはいえ、サバの切り身にもアジが掛かったり、赤短にマダイが掛かったり、釣りに絶対はないから面白い。
2号のアジ仕掛けで
当日も7時30分に1.6kgのマダイがヒットしたが、エサは赤短、仕掛けはアジ用のハリス2号。
アジを狙っていた古川玲遠(れおん)さんの仕掛けに食いついた。
隣で竿を出す父の古川富士男さんは「この船は10年以上通っています。きょうは久しぶりに高校3年の息子と一緒に来ました」
後半は富士男さんもアジを泳がせてワラサを仕留め、赤・青揃えて縁起よくクーラーに収めていた。
このマダイを皮切りに時合いとなったようで、右舷胴の間の山田裕矢さんに2.5kg級のイナワラ。
40cm級のマトウを板垣伸幸さん、左舷トモ寄りでは長内健一さんが2.4kgのヒラメを上げていた。
特筆すべきは、これらすべて2号のアジ仕掛けで上げていたこと。
船長や竿に伝わる引き方を見て、「ゆっくり巻いて」「ドラグを調整して」と適宜アドバイスしていたことも、無事に取り込まれた要因のひとつだろう。
三戸浜沖へ
やがて反応が途切れて三戸浜沖の水深78mへ。
こちらは底上6~7mと少し高めの指示ダナ。
コマセを撒き始めると徐々に食いが上向き、2~3点掛けが連発。
サポートの合間に竿を出していた仲乗りの井上亮二さんは「指示ダナよりも上を探って掛かることが分かったら、そこを集中的に攻めると手返しがいいです。アジだけ狙うなら、今の時期は澄み潮なのでハリスは1.7号が有利。コマセをしっかり撒いて、その中に仕掛けを入れるようにすれば、ホラッ」と3点掛けを何度も披露。
風は強まり波も高くなったが魚の反応は上々。
「下から30、40m上に青物の反応がありますね。イカを持っている人は付けて大きくシャクってみてください」と船長のアナウンス。
8号前後のハリスに持参したヒイカを切ってハリに付けてタナをシャクっていくとガツン!イナダが掛かってくる。
手返しがよければいくらでも釣れそうな雰囲気。
流し変えて、すぐにアジを泳がせた久松さんには、竿をしっかり曲げる豪快なアタリ。
荒れ狂う海で、高低差のあるミヨシの釣り座ながら、ベテランの腕前で3kgのワラサをゲット。
ハリスはブリも想定し12号を使っていた。
海況は悪化する一方で安全第一で正午前に沖上がり。
釣果は12~30cmアジ7~76尾。
ほか2.6~3.6kgワラサ0~1尾に、2.4kgヒラメ、1.6kgマダイ。
釣った魚を泳がせる場合は、基本的にどの釣り座でもOKだが、オモリは150~250号各種を持参し、船中でオマツリしないように調整を。
アジの仕掛けの販売はあるが泳がせ用はないためこちらも持参を。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>