東京湾のスミイカは今期も順調に推移。鶴見潮見橋の新明丸では10月23日、450gを頭に4~11尾。金沢八景の弁天屋では午後船で受付中。23日は0~4尾。一之瀬丸では23日1~6尾だった。シャコテンヤの釣り方のキホンを解説しよう。
シャコテンヤの道具とエサ付け
シャコをエサにしたテンヤ釣りと、エギを使った釣り方はあるが、ここでは前者を解説する。
タックル
専用竿の2.1~2.4m。特徴的な9対1ほどの極先調子。最近は1.8m前後の短めの竿を好む人も。リールはPE2号を200m巻ける両軸がベスト。ミチイトはあまり細いと投げるときにイト噛みやバックラッシュ、高切れなどトラブルが起こりやすい。シャクリの力がしっかり加わり、イカの乗りを感知できるちょうどいいのがPE2号という意見が多い。先端にフロロ4~5号をリーダーとして結ぶ。
仕掛け
テンヤのオモリ部分は白、夜光やオレンジに塗られている。カラーは好みだが、船宿でレンタルできることが多い。また、テンヤの上にスッテや小型のエギを付けることもある。
シャコエサの付け方
冷凍でも、エサ付けの基本は同じ。「シャコパンチ」は貝殻を割るほど強いので、装餌前にハサミでカマを切り落とすか、そのまま付ける場合は注意しよう。固定に使用する輪ゴムは、人によって違うが透明のものや色をテンヤに合わせていることが多い。
スッテ
イカに興味を引かせる意味でも、併せて使用したい。カラーは数種あったほうがいい。潮が速いときは、抵抗を受けるので、底が取りづらい場合は外したほうがいい。
シャコテンヤの釣り方
船下でも釣れるが、テンヤを遠くに投げて広範囲を探ったほうが効率的。特に浅場では着底に時間がかからないので、ほかの人と仕掛けが絡まないよう、潮上へキャスト。
シャクり方
着底したらイトフケを取り、約5~10秒おいてからシャクり始める。シャクリは小さく鋭くが鉄則。シャクる=アワセとなるので、1回1回しっかりと。
シャクる際の動作は、リールのハンドルの付き方によるが、巻くほうの手を竿尻に添えて下に押し出す。もう一方を胴の下から添えて持ち、引き寄せるように行う。シャクったら竿を上げたままストップ。そして、テンヤの重さを感じながらゆっくり下げながら落とし込む。
イカが上から落ちてくるテンヤを見つけて寄ってくるイメージ。着底したら再度5~10秒間をおく。この時間はフグなどが多い場合にはエサを取られやすいので短めに。乗りが渋いなら長めで行う。ただ、このタイミングは状況によって変わるので、いろいろと試して探る。
アワせ方
乗ればズシッという衝撃が竿に伝わる。テンヤにはカエシがないので、竿を上げたままイトを緩めないで一定の速度でリーリング。掛かってすぐにバレてしまうような感触があったら、すぐに落とし込み、もう一度待ってシャクると乗ってくることも。
イカが水面近くにきたら掛かりを確認し、ある程度スミを吐かせる。落ち着いて抜き上げ、テンヤのシャコが付いているほうをつかむ。こうすれば、イカの腹側が海に向くので、スミをかけられずに済む。
取り込み後の対応
取り込み後は、イカのゲソと胴の中間をギュッと握るとスミを吐かれにくくなる。釣ったイカはネットを張ったオケに入れておき、下船前に網ごと船外でスミを洗い流す。このとき穴が開いていないか確認する。