今週のヘラブナ推薦釣り場【常陸利根川・海洋マリーナ周辺】

今週のヘラブナ推薦釣り場【常陸利根川・海洋マリーナ周辺】

朝夕の気温が低くなり秋本番らしくなってきた。茨城県神栖市を流れる常陸利根川は、春の乗っ込み時には尺半級を狙って多くの釣り人が竿を出している。一方、秋になると釣り人は少なくなるが、意外にも中小ベラの数釣りが楽しめる。海洋マリーナ周辺を中心に落ちベラのポイントを紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース APC・高田恵年)

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淡水の釣り ヘラブナ釣り

常陸利根川の概要

今週のヘラブナ推薦釣り場【常陸利根川・海洋マリーナ周辺】軽野港水門(提供:週刊へらニュース APC・高田恵年)

外浪逆浦から常陸川水門(潮止め水門)までの流程は約12.5㎞。川幅も320mと広大なので、ポイント選定が難しい。

春の乗っ込み時の大型狙いのイメージが強すぎて、秋の落ちベラの状況はほとんど聞かない。

それでも今年の9月下旬に午後から短時間竿を出し、尺級を頭に25cm前後の荒食いに遭遇した。

常陸川水門は利根川本流との合流点手前に設置されている。主目的は台風や大雨による洪水被害の軽減、塩害の防止、水利用など。

水門が操作されると、強烈な流れがつくことがある。

操作日は不定期で、関東地方整備局霞ヶ浦河川事務所に電話すれば確認できる。電話番号は0479(40)1516番。

なお、水上スキーやバスボート、漁船が猛スピード走っていることがある。このような時は波が押し寄せてくるので注意してほしい。

ポイント

広大な川だけにポイントは数多くあると思うが、私の知り得る範囲を紹介したい。

春に多くの釣り人が竿を出しているポイントにヘラが居着いており、大きく移動することはないと思われる。

これは魚にとって居心地のいい場所だからで、底が大荒れしない限りポイント選定の目安になる。

軽野港水門付近

今週のヘラブナ推薦釣り場【常陸利根川・海洋マリーナ周辺】海洋マリーナ周辺(作図:週刊へらニュース APC・高田恵年)

北岸は、海洋マリーナがある軽野港水門付近がいい。上流の日川テトラ、萩原テトラ、深場の高浜テトラや真崎水門周辺も狙いめとなる。

海洋マリーナ下流では、常陸川水門上流の日川第7排水門左右などが好ポイント。これから水温が下がるにつれて、深場や流れの緩いポイントに魚が移動していくことを考えると、息栖大橋上流南岸のロンツー前の深場も面白い。

そのほか、萩原テトラや十番水門付近でも、モジリや泡づけがあれば竿を出す価値はある。

3つの水門

今週のヘラブナ推薦釣り場【常陸利根川・海洋マリーナ周辺】常陸利根川(提供:週刊へらニュース APC・高田恵年)

今回は海洋マリーナ周辺を中心ピックアップしたが、これから冬季に向かっては、そのすぐ上流に3つ並ぶ水門(根地排水門など)付近も好ポイントになる。

いずれも適当な水深があり、水に動きが出やすいアウトサイド側、しかも周辺には所々テトラがある。

軽野港水門のすぐ上流にある日川テトラは目視できるタイプだが、実はほかにも水中に隠れているテトラがいくつか存在する。

つまりは、これからの低水温期に向かっての越冬場所として最適な地形なのだ。水中テトラの正確な位置は把握できないので、もしひん繁に根掛かりがあったり、底ダテしていて打ち込み点を変えるたびに水深が大きく変わるようなら、そこには水中テトラが沈んでいると思って間違いない。

テトラを避けるには長竿を出して沖を狙うか、テトラがない位置に平行移動するしかない。だが仮にテトラの位置を正確に把握することができれば、そこは好ポイントになることは間違いない。

なお余談だが仮に当日の風向きが南風ならば、軽野港水門対岸のやや上流にある水門の両サイドも狙いめだ。海洋マリーナがある北岸に比べて水深は浅いが、数・型とも実績は北岸に引けを取らない。

タックル

ポイントによっては根掛かりする所があるので、先に底の状態を確認してから釣り座を決めてほしい。

今週のヘラブナ推薦釣り場【常陸利根川・海洋マリーナ周辺】タックル図(作図:週刊へらニュース APC・高田恵年)

仕掛け

竿12~21尺の底釣りがメインだが、水深が3本以上あれば12~15尺の宙釣りも面白い。

道糸は1.25~2号、ハリスは0.6~1号。ハリは、宙釣りならバラサかリグル、底釣りは流れを考慮してセッサかプロストの6~7号。際立った太仕掛けは必要ない。

日によっては宙釣りやバランスの底釣りが可能だが、流れが付いている時はドボン釣りが無難。中.外通しともオモリは0.3~3号まで用意。中通しなら板オモリを緩く巻いたものでもいい。ウキはボディー10cm以上。ドボン釣りはカンザシタイプでもOK.

エサ

エサは両グルテンかグルテンセット。ヘラ以外の魚も多く、アメリカナマズやブルーギル、コイにレンギョ、さらに最近増えだしたダントウボウなど。そのため、集魚剤が入っているものは避けたほうがいい。両グルテンの配合例を挙げると、新べらグルテン底50cc+グルテン四季5cc+わたグル5cc+水170cc。

<週刊へらニュース APC・高田恵年 /TSURINEWS編>

▼この釣り場について
常陸利根川周辺
この記事は『週刊へらニュース』2019年10月25日号に掲載された記事を再編集したものになります。