東京湾で人気のターゲットであるタチウオは、エサとメタルジグの釣法がある。前者も後者も積極的に誘って掛ける釣りなので、ゲーム性が高くて面白い。エサ釣りは前アタリからバイトに持ち込む駆け引きが魅力のひとつ。9月30日(月)、東京湾金沢八景の船宿から取材した。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 大谷俊夫)
東京湾エサタチウオ
前日は20人ほどが乗船、大盛況のなか、120cmオーバーのドラゴンを筆頭にトップ30尾超えという釣果。
当日は雨予報のためか、常連が「こんなに空いていることは初めて」というほどの大名釣りで7時すぎに出港。
航程1時間ほどで観音崎周辺へ。狙うタナは水深70mほどだ。まだ夏らしい浅場にも魚はいるが、小型が主体。同沖では型が有望だ。
エサはコノシロの切り身でスタート
「潮が速いから、隣とは間隔をとって。オモリは80号を使ってください」のアナウンスで開始。
船が流される速度は速いため、タナが変わりやすい。船長はこまめにアナウンスしてくれるので聞き逃さないようにすることが大切だ。
船宿から支給されたコノシロの切り身をハリに装餌して、皆が投入。張り切って誘い始める。
基本のワンピッチワンジャークで始めるがコンタクトはない。
「最近の魚は小さな誘いに反応するみたいだから、ゆっくり小さくやってみて」のアドバイスが飛ぶ。
それぞれが様々な誘いを試すが、アタリはない。近くの僚船でも銀刀が舞う光景は見られない。どうやらタチウオのご機嫌はとても悪いようだ。
パターンつかみ1時間で9尾
開始早々、魚との知恵比べが始まる。
厳しい状況が続く中、胴の間の本多さんが値千金の良型をゲット。ミヨシの謝春国さんもなんとか型を見るが、好転しないので船長は見切りをつける。
11時ごろ、八景沖の水深15mへ。超浅場の魚を狙う。この判断は正解で、苦戦していた飯田さんがすぐに1尾目。
ヒットパターンをつかんだ様子で次々に本命を仕留めていく。本多さんも謝さんも順調に数を伸ばしていくが、正午ごろに潮止まりを迎えるとパタリとアタリが止まる。
13時に納竿。
サワラも登場!
飯田さんは11時から正午までの1時間で9尾をゲット。サワラが交じった。謝さんは同数、本多さんは4尾だった。
これまでにないほど厳しい一日だったが、知恵を絞って掛ける1尾への喜びは大きかった。潮や水温が安定すれば、再び活性は上がるだろう。今後はやや深場を責める良型主体の冬季シーズンが開幕する。
今後も目が離せない。
<週刊つりニュース関東版 大谷俊夫 /TSURINEWS編>