【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!

船からのタチウオがシーズンインし、もう数週間もすれば大阪湾の各波止でもタチウオが釣れ出すハズ。もちろん、大型のドラゴン級なんて言われるタチウオは釣りたいけれどサイズばっかりは選べない。当然、波止でも船でも釣れてくる小型タチウオはどうやって食べてますか。今回は小型タチウオだからこそ美味い、みりん干しのススメです!

(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

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小型タチウオはみりん干しが最高

昨シーズン、大阪湾のタチウオはとにかく数が凄かった。が、かわりにサイズがなかなか伸びず、連日のように終わってみれば指3本幅クラスが70尾や80尾と言った釣果が続いていた。

そこで思っていたのが「こんなに小さいタチウオをいっぱい釣ってどうするん?」と言う話。

実際、船長の中には釣り上げたタチウオは逃がしても死んでしまうので、「釣り上げたら逃がさず持って帰ってください!」と口酸っぱく言う人も多数いる。せっかく釣り上げたのだから持ち帰るのはいいのだが、数多く釣れた小型タチウオはどう処理すればいいのか…。

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!下処理は簡単だが…(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

そこでオススメなのが、タチウオのみりん干しである。

みりん干しは醤油やみりんを混ぜたタレにタチウオの身を漬け込み、それを干した物。

もちろん、身に染みこんだタレとタチウオの身が持つ脂、そして風味が合わさって、焼き上げると「こんなに美味しいみりん干しがあったのか!」と感動してしまう。

みりん干しが合う理由

みりん干しには小型タチウオが合う理由がある。

それが小型であるがゆえの身の薄さである。みりん干しは、醤油やみりんに砂糖まで混ぜ込んだタレに漬け込むので、コンロにかけるとあっという間に焦げ目が付く。

これが身の分厚い大型のタチウオでやると、身に火が通るまでに表面が真っ黒焦げになってしまうのである。だから、さっと炙るくらいで身の中まで火が通る小型タチウオがオススメなのだ。

ではタチウオのみりん干しの作り方について紹介していこう。みりん干しに適したタチウオのサイズは50~70cm、80cm級でも大丈夫だが身が分厚くなるとちょっと焦げが心配になる。

みりん干しの作り方

まずはタチウオの頭と内臓を取り、三枚に下ろす。実はここが一番厄介だ。身が薄い分、三枚に下ろすのに手間が掛かるが、ここは美味しいみりん干しを食べるため…と覚悟を決めてていねいに頑張ってみよう。

要領としては、頭を落とした断面の腹側から包丁を入れ、背骨の上に沿って少しずつ身をそいでいくような感じ。背びれの付け根まできたら、そのまま皮を切って身を離す。

裏面にして、今度は背びれの付け根付近に包丁を入れて皮を切る。皮を切ったらそのまま背びれに繋がる細い骨に沿って身をそいでいき、最終的には背骨の上に沿って身を剥がす。少しずつ剥がすように切りすすめるのが失敗しないコツだ。

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!丁寧な作業が要求される(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

三枚に下ろしたら、適当な長さに切る。焼きやすいようにたいたい15cmくらいの長さにするといい。または身を3等分か4等分すると大きさにバラ付きがなくなる。ここまでできたらタレの出番だ。

漬け込みタレのレシピ

漬け込みダレは
・みりん(200cc)
・しょうゆ(200cc)
・酒(200cc)
・砂糖(大さじ2杯)

を混ぜた物をタッパーかもしくはジップロックなど空気を抜いて密閉できる袋に入れる。

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!漬け込みダレ(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

漬け込み時間は30分ほど

この中に、身を漬け込むが、浸ける時間が長すぎると味が濃くなりすぎるので注意。

身の厚さにもよるが、70cmのタチウオで30分ほどを目安にする。浸け終わったらいよいよ干す。

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!漬け込んでいる状態(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

野外での干し方

干す時には細心の注意を払いたい。気温が高くても風がある時などは野外で干せばいいが、雨の日など湿度が高いと乾燥する前に腐敗してしまう事もあるので、そんな時は冷蔵庫内で干しても構わない。紫外線に当てる事でうま味が活性化される…と言われる干物なので、野外で干すのにはかなわないが、そこは魚が傷まない事を優先だ。

野外で干す場合は、ホームセンターなどで売っている魚干し用の網を使う。特にハエなどの侵入を防ぐ事が大切だ。漬け込んだ身にキッチンペーパーを当てて、軽く水分を拭き取り、干し網に乗せていく。水気を拭き取らないと乾きにくいばかりか、干し網の下にみりん干しの浸けダレがポタポタと垂れて、なかなかニオイが取れないので注意。干したら、最後にいりゴマをぱらりと振りかける。

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!干し網に並べた状態(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

冷蔵庫での干し方

冷蔵庫干しの場合は、ザルの下にボウルなどを置いて、下に浸けダレが垂れないようにしたら、身が重ならないように並べて一昼夜くらい置いておくといい。

冷蔵庫の場合は、「水分を飛ばす」事を第一義に考える。

冷凍保存も可能

野外でも表面が乾いたらでき上がり。そのまま冷蔵庫か、しばらく食べないようであれば、そのまま冷凍する。

焼く場合は焦げに気をつけながら炙るくらいの感じで焼き目を付けていただこう。焼き時間も短く、時間のない時の朝食などには非常に役立つ。小型タチウオ万歳…である。

【釣果レシピ】小型タチウオのみりん干し 身の薄さがポイント!焼く時は目を離さず…(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>