伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】

伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】

江戸前の風物詩だった伝統釣法「アジの手ビシ釣り」を復活させた横浜金沢八景(漁港内)の進丸へ、7月10日(水)に釣行。

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(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄)

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船釣り エサ釣り

進丸でアジの手ビシ釣り

「アジの手ビシ釣り」は、昔は水深80mでも、シブイトを使った手釣りでアジを狙っていたが、竿や電動リールの進化と普及に伴い、いつしか姿を消してしまった。

近年は当時に比べ、アジの魚影はすこぶる濃く、浅場のポイントで釣れるので、ライトタックルが主流。そんななか、シロギス釣りの老舗宿・進丸が船を購入、アジ釣りを開始。川島正船長から「手ビシ釣りもOK」との話をもらい、数十年ぶりに挑戦した。

7時30分、6人で出船。私の釣り座は、左舷ミヨシ。梅雨の晴れ間で風は北東。

ポイントは、陸寄りの水深10mで微風のナギだったが、「料理教室で使うアジを調達にきた」という初挑戦の三人グループの二人が早々に船酔いでダウン。

手ビシ釣りのタックル

伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】手釣りアジのタックル(提供:週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄)

この日の道具は、木枠に巻いた24号のシブイトに、中型片天ビンと80号ビシ。10cmのクッションゴムを介し、ハリス2号2m、ムツバリ10号の3本バリ仕掛けを付ける。

ほかの人たちは、40号ビシのライトタックルの竿釣り。エサは常備の赤短と青イソメを使用。

釣り方

手ビシの釣り方は簡単で、コマセをビシカゴに8分目ほど入れ、船下に投入。

イトフケを取り、底ダチを確認し、両手を広げて1ヒロ(約1.5m)たぐり上げ、人さし指に乗せたシブイトを上下に動かして、コマセを3、4回まく。さらに半ピロ(約75cm)上げてアタリを待つだけ。

アタリ

アタリは、指先にくるので、アジがハリをくわえた瞬間の前アタリとハリに掛かって逃げだす本アタリが明確に伝わる。ハリは3本あるので、最初のアタリがあっても追い食いをそのままで待つと、次に掛かった魚の重量が増し、引きの強さと重量感で分かる。

また、本命以外の魚だと引き方が違うので、慣れてくれば魚種まですぐに分かり、魚と対話できる釣りが楽しめる。

コマセが効き一荷連続

開始3分ほどでコマセが効きだし、左舷大ドモの瓜田さんに20cmが上がる。

船長は「顔が見れたのでコマセを撒いて」とアナウンス。やがて、私にも同級が食ってきて船中アタり始めた。

コマセが効いてくると入れ食いが始まり一荷の連続。型は25、26cmの中型交じり。

伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】一荷は当り前に釣れ続けた(提供:週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄)

食いは絶好調だが、ハリ掛かりが甘く、バラシが多発。

こんなときは、アタリ待ちのタナを10cmほど指先を上げて調節し、バレないように上アゴにハリ掛かりさせる作戦をとる。

ゲストに2kgのクロダイ

船釣り初挑戦の胴の間の横川さんに2kg弱のクロダイ。「サメのような引きでした」と、満面の笑顔でコメントしてくれた。

伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】船釣り初挑戦で大物のクロダイ(提供:週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄)

アジは爆釣で一束目前!

伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】一荷で上がり思わず笑顔(提供:週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄)

ゲストが遠ざかるとアジの入れ食いに戻り爆釣気配。一荷、一荷半はあたり前に釣れ続ける。

こうなるとコマセは少なめに撒き、1回のコマセ補充で2回手返しをして数を伸ばす。

100尾オーバーが視界に入ると、新たなゲスト・サバが回遊。

この魚が掛かると、指先からイトがスルスルと走りだす。魚の動きに合わせて、たぐり寄せる。

最終釣果は

楽しい時間はあっという間にすぎ、11時半に沖上がり。

釣果は15~27cm87尾で竿頭だった。

伝統釣法「アジの手ビシ釣り」で本命87尾竿頭!【神奈川県・進丸】これだからアジ釣りはやめられない(提供:週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄)

<週刊つりニュース関東版 APC・野田 栄/TSURINEWS編>

▼この釣り船について
進丸
出船場所:横浜金沢八景
この記事は『週刊つりニュース関東版』2019年7月26日号に掲載された記事を再編集したものになります。