4月中旬にマダイ狙いで釣行した際、中正丸の中村正信船長が「この釣り場では小さいアラ(クエ)も釣れたことがあるよ」の一言から私たちの釣り欲に火が付き今日を迎える。幻と呼ばれる大型魚アラを釣るために、まずは活きたヤリイカを釣る。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・小関孝夫)
アラは本当に釣れるのか?
起伏の激しい釣り場を狙うので根掛かりはつきものだが、狙う相手が大物だけに仕掛けも極太。根掛かりすると外すのもひと苦労で、こまめにタナをチェックし根掛かりを回避することが最も重要だ。
今まで船からアラを釣り上げたことがないメンバー。船長も初めての本格アラ狙いなので本当に釣れるのか?と半信半疑。
時刻は10時すぎ。満潮時刻でアタるなら潮止まり前後のこのタイミングかと思っていると、左舷後方中原さんのサオが曲がる。本人も魚なのか根掛かりなのかわからない状況。しかもリールのセッティングが悪かったのか、リールが外れるハプニングも発生。
本命アラ登場!
中原さんに近づく途中もサオ先がグンと動くので何か掛かっているのは間違いないとミチイトを手繰る。中原さんに「急いでリールをセットして巻いて!」と指示。私の手には根掛かりのような感触のあとグンと頭を振るような魚信が伝わる。
中原さんがリールを巻くころにはミチイトが水平方向に角度を変え魚が浮いてきた。「おおっ!!デカい!!」みんなが叫ぶ。紛れもないアラだ。船長が口にギャフをかけ船にずり上げた。
ほとんど魚の引きを味わうことなく船上に上げられたアラを見つめる中原さん。皆の祝福をもらいながらも複雑な心境のようだ。
それでも初のチャレンジで狙って釣ったアラには間違いはない。がぜんやる気になるメンバーはその後も諦めることなくサオ先をにらみ続けた。
最終釣果
午後1時すぎ、アタリのない時間が続いく中、濱地さんのサオが一気に曲がる。アワセを入れたのだが魚は一瞬で根に潜ってしまいビクともしない。ミチイトを手繰るがやはり根から出てくることはなくラインブレイク。大型の魚信だっただけに悔やまれる。
残り時間も粘ったが、その後アタリはなく午後2時納竿とし、初めてのアラ釣りチャレンジに幕が下りた。帰港後、検量するとアラは体長92cm、重量11.5kgと中型だが、初めてチャレンジ、初めての釣り場で釣れたのは大変うれしい結果となった。
<週刊つりニュース西部版 APC・小関孝夫/TSURINEWS編>